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第15回広島生殖医療研究会

「不妊当事者の思いとサポート」

不妊当事者の立場から医療従事者の皆さまに、不妊当事者の気持ちと望むサポートについて講演をしました。

開催日:2019年6月15日(土)

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担当者の感想

広島では、広島県及び近隣地域の生殖補助医療を専門とする医療従事者の皆さまを対象とした「広島生殖医療研究会」が定期的に開催されています。これまでは医師による生殖補助医療に関する講演を中心に開催されていましたが、今回は不妊治療を受ける立場からの思いや医療従事者へ望むことなどを聞かせてほしいという要望がありお声がけいただきました。

最初に、私から「不妊当事者の思いとサポート」と題して講演をしました。Fineで過去に実施した「病院選びのアンケート」の回答や、Fineが各地で実施しているイベント「Fine祭り」や「おしゃべり会」の参加者の感想、Fine不妊ピア・カウンセラーの電話相談の内容をもとに、不妊当事者がどんなときにつらいと感じているか、どんなときにうれしいと感じているか、どんなことを望んでいるかなどについて、不妊当事者の思いをお話しさせていただきました。
続いて、国際医療福祉大学大学院教授 リプロダクションセンター長兼 柳田薫先生からの「ICSIの現状と課題」と題してご講演いただきました。柳田先生は日本で最初のICSI(顕微授精)による妊娠を成功させた著名な先生で、ICSIのしくみや現状、臨床での適応などについてお話しいただきました。医療従事者向けの講演ということで専門的な内容でしたが、興味深く聴かせていただきました。

講演会終了後の情報交換会では、医師や看護師、胚培養士の皆さまに声をかけていただき、「患者の気持ちを聞く機会がなかったので参考になった」「患者がどのようなことを望んでいるか考えるよい機会になった」「患者の気持ちと医療者の気持ちが通じ合う生殖医療を実現していきたい」など多くのご感想をいただきました。また「患者の気持ちに寄り添いたいと思うがどのように声をかけたらよいか」などのご質問もいただきました。医療従事者の皆さまの、患者によりよい治療環境を提供したいと熱心にお考えくださるお気持ちが大変ありがたく、とても嬉しく思いました。私も不妊当事者の立場から、微力ながらできることをしていきたいとあらためて感じました。

不妊当事者の思いをお伝えできる貴重な機会をいただいき、感謝しております。本研究会の代表世話人でいらっしゃる県立広島病院 生殖医療科 主任部長 原鐵晃先生をはじめ、関係者の皆さまには大変お世話になりました。ありがとうございました。
(担当:藤川 和音/Fineスタッフ)


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Fine (2019年7月 3日)

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