国会議員、厚生労働省担当者、不妊専門医、当事者が一堂に会して意見交換
「不妊治療に関する勉強会」を開催しました!
2009年6月10日

NPO法人Fine(ファイン)は2009年6月10日(水)、衆議院第1議員会館において、多数の国会議員、厚生労働省関連部署担当、不妊治療専門医、そして不妊当事者が一堂に会した「不妊治療に関する勉強会」を開催しました。

これは、ご自身も不妊治療体験者であり、Fine名誉会員である、野田聖子衆議院議員が呼びかけ人になってくださり実現したものです。
ご多忙の中、党派を超える58名もの議員の方々にご出席いただき(代理含む)、また、小渕優子内閣府特命担当大臣(少子化対策・男女共同参画)も駆けつけて意見交換に参加されました。


Fineでは、不妊患者の経済的負担の軽減を求める約1万3000名の署名を集め、今年5月に国会請願を行ないました。
今回は、そうした取り組みのきっかけとなった、不妊治療の経済的負担の現状を伝えるとともに、不妊治療専門医であるセントマザー産婦人科医院・田中 温院長と、セント・ルカ産婦人科・宇津宮隆史院長が、不妊治療、および患者の経済的負担等の現状を報告。
厚生労働省からは、雇用均等・児童家庭局母子保健課と保険局医療課のご担当が、それぞれの分野の現状を説明されました。

意見交換では、多数の議員の方々より質問や発言があり、活発な意見が飛び交いました。
現状の問題点、その課題、改善のためには? ……次々に進むスピーディーな展開に、限られた時間の中で有意義なディスカッションをしようという意識、そして熱気がダイレクトに伝わってきました。「これが国政の場!」とFineメンバーは一同、緊張&大感動。

勉強会の中では、「不妊治療の費用」「特定不妊治療費助成制度」「少子化対策への効果」「不妊に関する教育・啓発」など、さまざまなキーワードが浮かび上がってきました。

私たちが訴えてきた「不妊治療費の保険適用の範囲拡大」は、実際には制度の変更など、とても大変であり困難なことなのだと思います。
けれど、熱く議論される様子を目の当たりにして、「こんなに熱心に考えてくださる政治家がいるのだから、決してできないことではない」と思ったのです。
国会議員の方々は「まさに国民のために活動されているのだ」と再認識しました。

今回、このような勉強会を持つことができたのは、野田聖子議員のご尽力はもとより、署名活動やアンケートなどで当事者のみなさんが声をあげていったからです。

「一人ひとりの声は小さくても、みんなが集まれば大きな声になる。聞いてくれる場がある」
私たちは、あらためてそのことを実感しました。

これからも、みなさんの声を、ぜひFineにお寄せください。

「医療施設とのコミュニケーションアンケート」は、おかげさまで多くの方々にご協力いただき、終了しました。集計結果は、Fineのウェブサイトや学会などで発表する予定です。
ご協力ありがとうございました!!

次は「特定不妊治療費助成制度」に関するアンケートを予定しています。ぜひ、ご協力をお願いします。

◎国会請願について(不妊患者の経済的負担の軽減のための署名活動) →

「不妊治療に関する勉強会」開催概要
日時:2009年6月10日(水)16時〜17時
主催:NPO法人Fine(ファイン)
場所:衆議院第1議員会館 第4会議室
呼びかけ人:野田聖子衆議院議員
出席者:
 小渕優子内閣府特命担当大臣(少子化対策・男女共同参画)
 国会議員 58名(下記参照)
 小林秀幸氏(厚生労働省 雇用均等・児童家庭局母子保健課 課長補佐)
 本間政人氏(厚生労働省 保険局医療課 主査)
 田中 温氏(セントマザー産婦人科医院 院長)
 宇津宮隆史氏(セント・ルカ産婦人科 院長)
 松本亜樹子(NPO法人Fine理事長)
 NPO法人Fineスタッフ 13名

<ご出席いただいた国会議員の方々> (敬称略) 本人21 人、代理37 人
《自民党》
衆議院議員
本人/大前繁雄、小渕優子、清水鴻一郎、高市早苗、谷 公一、野田聖子、牧原秀樹、三ッ林隆志、三原朝彦、
   山内康一、山本ともひろ、吉田六左ェ門
代理/赤池誠章、あかま二郎、阿部俊子、猪口邦子、岡下信子、川条志嘉、木原誠二、坂本哲志、塩崎恭久、
   篠田陽介、菅原一秀、戸井田とおる、とかしきなおみ、中川秀直、森 喜朗、やまぎわ大志郎

参議院議員
本人/石井みどり、森 まさこ、山本一太
代理/秋元 司、古川俊治、丸川珠代

《民主党》
衆議院議員
本人/篠原 孝、高井美穂、寺田 学、長安 たかし
代理/階 猛、川端達夫、菊田まきこ、北神圭朗、田名部匡代、田村謙治、古川元久、松本大輔、横光克彦、
   鷲尾英一郎

参議院議員
本人/姫井由美子、松浦大悟
代理/青木 愛、足立信也、加賀谷 健、中村哲治、増子輝彦

《公明党》
衆議院議員
代理/高木美智代、福島 豊

《改革クラブ》
参議院議員
代理/松下新平

【野田聖子衆議院議員】
「今回は超党派の議員が多数出席されて、不妊についての関心が高いことがわかり、私も力強く思いました。Fineの活動も『継続は力なり』です! これからも頑張ってください」
【小渕優子内閣府特命担
 当大臣】
「不妊への国民的な理解を、みなさんとともに深めていきたいと思います」
【田中 温氏(セントマザー
 産婦人科医院 院長)】
「日本では現在、体外受精など高度生殖医療により年間約1万9000人の子どもが産まれています。経済的援助が拡充されれば、この数はもっと多くなり、少子化にも貢献します」
【宇津宮隆史氏(セント・
 ルカ産婦人科 院長)】
「治療費捻出のため、『ボーナス時期にしか体外受精を受けられない』という患者さんも多いのです。より利用しやすい形に、ぜひ制度の見直しを」
【中央右から、野田聖子議員、小渕優子大臣、宇津宮隆史氏、石井みどり議員、姫井由美子議員、Fine松本亜樹子
中央左から、田中 温氏、清水鴻一郎議員、山内康一議員、Fine高柳順子】


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