Fineの会員の皆様へ調査ご協力のお願い

Fineの会員の皆様の日頃のご活躍に、心からエールを送っております。

厚生労働省は、これからの生殖補助医療についての法律を作るために、長年、専門家を集めた審議会で議論を重ねてきました。そして、平成15年4月にその報告書が発表されました。そして、実際にそれを運用することになった場合の対策を、慶応大学医学部吉村泰典先生を主任研究者とした厚生労働科学研究子ども家庭総合研究事業として、「生殖補助医療の安全管理および心理的支援を含む統合的運用システムに関する研究」を依頼しています。私は、その中で、昨年より、「配偶子・胚提供による親子への心理的支援について」というテーマを分担しております。

第三者による提供精子・卵子・胚による治療は、AIDのみが今日まで行なわれており、出生児がすでに1万人以上になるという実績があります。今回の報告書では、別紙にもその概略を添付しました通り、卵子と胚の提供が許可されようとしています。しかし、それによって生まれた親子にどのような問題が生じ、今後どんな育児支援サービスが必要なのかについては、全く手さぐりの状態です。

そして、今回の審議会では、提供治療によって生まれてきた子どもに、「出自を知る権利」が認められました。これまでのAIDでは、この事実を隠しとおすことが前提でした。しかし、最近になって、世界中のAIDによって生まれたことを偶然に知った子ども達は、そのドナーを知る権利を主張しています。その結果、自分を構成する片方の遺伝的情報が欠落していることによって自己のアイデンティティが確立しにくいことから、生殖補助医療が進んでいる主だった国々では、それを必要とする子どもには、当然に認められるべき権利として法律化してきています。

今回、審議会でも相当に激論が交わされた上で、わが国でも「出自を知る権利」を認めようということになりました。それによりこの提供精子・卵子・胚によって、子どもを出産した親達にとっても、告知を含めて、新しい問題をもつことになります。

提供治療によって生まれた子ども達の健全な成長を保障し、養育する親や提供者並びにその家族にとって、様々な心理的・或いは社会的な問題に、どのように対応していくことが必要であるのかを考えるにあたり、「不妊治療を受けている、或いは受けようと考えておられる、当事者」の方々の意見をできるだけお聞かせ戴きたいと思い、この様な調査を行ないました。生まれてきた子どもやその親たちにとって、できるだけ利益のあるシステムができるように、私としても努力したいと思っております。
何卒、忌憚のないご意見をお聞かせ下さい。

また、この提供治療に特にご関心をお持ちのご夫婦に、より具体的なお話をうかがいたく、インタビューに応じて戴ける方を募っています。応じて戴ける場合には、調査票の最後の頁に、お名前、ご住所、お電話をご記入戴ければ幸いです。

                                  
平成17年10月

                    厚生科学研究子ども家庭総合事業
                分担研究員 岩崎 美枝子



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