IAPO&iCSi国際会議レポート
Fine会報誌 2008年春号(vol.15) より


世界中の患者たちのパワーを、日本にも!
今日ちゃん
2008年2月、真冬の東欧に出掛けることになりました。
ハンガリーのブダペストで開催される二つの国際会議に出席するためです。
一つは、これまでにも何度か出席しているiCSi(国際不妊患者団体連合)会議。そしてもう一つは、今回初参加のIAPO(国際患者団体連合)会議です。

「私たちはふだん不妊患者(当事者)団体として活動をしている。そして常に、不妊治療を受ける患者の立場として、医療者をはじめとする周囲の人と、いかに連携をとるかということを考えながら活動を行なっている。けれども世の中には、不妊だけじゃなくて、いろんな疾病で悩んでいたり困っていたりする人々がたくさんいるんだ」そんな、当たり前といえばあまりにも当たり前のことを、身にしみて痛感しました。
今回は、その二つの会議の「参加」アーンド「発表(!!)」のご報告をしますね

■「IAPO」ってなに?
そもそもIAPOってなんなのでしょう? 私も昨年、iCSiの友人から教えてもらうまで、その存在を知りませんでした。
IAPOの正式名称は、International Alliance of Patients’ Organizations (a global voice for patients)といいます。
つまり、あらゆる疾病の患者(を中心とした)サポート団体の国際組織なのです。今では約200団体、6,000ほどの患者組織が加盟しているそう。世の中にはこんなにもすごい、大規模の団体があるのだなぁと、まず感心。規模といっても、団体の所属人数とか資金とか、そういう意味の「目に見える大きさ」ではなくて(もちろんそれも大きいのですが)、それが「国際組織として機能していること」や、「目指すところ」などの「目に見えない大きさ」という意味で、です。

Fineは2007年秋にこのIAPOに入会を申請し、各種必要書類の提出等の手続きを経て、この国際組織に加盟することができました。英語での書類作成やメールのやり取りは、それはまぁ大変で、時間も手間もめちゃんこかかりましたが、ともかく加盟できてホッとひと安心(ちなみに私は英語があまりできないので、これらはすべて同行のサポメンさんにお願いしました。この場を借りて、深謝!)。会議申込も無事終了し、なんとかかんとか激寒の東欧に向かうこととなったのでした。

国際会議がいろんな意味で楽しみなのはさておき、実は私、今回なんとっ!! iCSiで日本代表として発表することになっていました。これはお友達団体で同じくiCSiに加盟しているフィンレージの会さんとの共同発表だったのですが、フィンレージの方がiCSiには出席できないということで、会議では私が発表することに(汗)。
ていうか、発表って英語で?(←当然)えっ、ほんとに?私が?(大汗)…
このお話をいただいた時点で、英語での発表が、ひっじょ〜〜〜〜に悩みどころではあったのですが、せっかくの機会。各国の仲間たちにも、日本の不妊の現状はぜひ知ってもらいたい! と思い、勇気を出して引き受けたのでした。でも、直前まで後悔しっぱなしだったんですけれど(とほほ)。
なので、行く前からも行ってからも、とにかく自分の発表が終わるまでの私の落ち着かないこと!(笑) 会議はまずIAPOが開催され、その一環として最終日にiCSiが開催されることになっています。つまり、私の発表は、会議の最終日だということ。ああ、これじゃ最後までずっと気が抜けない(抜いちゃいけないんですが)。大きな宿題を抱えたままという気持ちで、会議の日々を過ごしました。まぁそれはさておき、まずはIAPO会議のお話をしましょう。
       
■国際会議で日本人参加者に会えた!
今回のIAPO会議には、32カ国から200人あまりの団体代表が参加。日本人は私たちFineだけかな…なんてさびしく思っていたら、意外なことに、この会議で何人かの日本人に会うことができました。これにはお互い驚きでした! 
「あの…もしかして、日本の方ですか?」と、後ろから日本語で話しかけられたとき、「ひゃいっ(はいっ)!?」と、振り向きざまにミョーなオタケビをあげてしまった私。飛び交う外国語に神経を張り巡らせている会場で、突然日本語で話しかけられるって、けっこうな衝撃。思わず声もひっくり返ってしまったのです(笑)。もちろんすぐに皆さんと意気投合! 名刺交換をして、あいさつを交わしました。初参加で勝手がわからないままの私たちにとって、とても心強い仲間ができた嬉しさに、緊張も緩み、顔がほころびます。

日本からの他団体は、がん、うつ病、PPH(肺高血圧症)の会などの方たちでした。病気の種類は全く違えど、同じ患者(とその家族)同士。抱える悩みや問題点には、やはり通じるものが多々あります。話は会議とは少しそれますが、実は私はここ数年、「日本国内の患者団体のアライアンス(連合)を作りたい」と切望していました。しかしFineの活動で精いっぱいで、その思いを実行に移すまでには至っていませんでした。その私にとって、この出会いはまたとないチャンス! 日本ではなかなかこのような機会を持つことはできません。これだけでもこの国際会議に来たかいがあったというものです。国際的な情報交換ももちろん大切で必要なのですが、それ以外の、日本のお国柄に即した情報交換は非常に必要で役に立つものです。これを機会にいろいろなつながりができそうで、思わぬ宝のゲットに、なんだか初日からすでに気持ちがウキウキ♪ ああ、16時間も飛行機を乗り継いで、こんなに遠くまで来て、本当によかった!

■IAPO会議のテーマは「患者中心の医療」
さて、話を会議に戻します。
IAPO会議の今回のテーマは「患者中心医療〜患者の安全、医療情報、医療へのアクセスに患者がいかに関わるか」でした。
「患者中心の医療」。これが国際的に提唱されてもう数年経っています。しかしその浸透度には国によって大きな違いがあるのだということを、この会議でまた実感。本当の意味で、国際規模で定着するには、まだ時間がかかりそうです。中でもやはり日本はいろいろな面で遅れているなというのが私をはじめ参加した日本人みんなの感想でした。

【IAPO会議:グループディスカッション】
会議は講演、グループディスカッション、パラレルセッションと、さまざまな形で展開されます。今回非常に面白く、ためになったのはグループディスカッションの内容とその手法でした。ラウンドテーブルを利用したディスカッションは、国際会議ではしばしば用いられる手法で、テーブルごとにいろんな意見が活発にでるため、とても有意義な会議になります。
特に最終日のグループディスカッションでは、一つのテーブルに一人のファシリテーター(司会進行役)が座り、他の全員は、一つのテーマごとに別のテーブルに移動して、そこでディスカッションを展開するという方法で行なわれました。短い時間でテーマやメンバーが変わるため、ぼうっとはしていられないという緊張感と、分刻みで全員が民族大移動(まさに・笑)をするという一種のゲーム感覚も楽しく、何といっても少人数ならではの意見の言いやすさがあり、こちらの参加意欲がどんどん高まっていきます。これはFineでも今後機会があれば、ぜひ取り入れたいやり方だなぁと感心しました。

■「患者の安全」のためには、患者自身の意識の向上も重要!
講演の中で印象的だったのは、「患者の安全」というテーマでの発表でした。実際に5人の医療過誤の例を取り上げ、その経緯を具体的に説明した後、この経験を‘患者として今後どのように生かしていくことができるか’、というもの。これがIAPO会議ならではの着眼点と考察であるといえるでしょう。
事例としてあげられた患者さんは、生後間もない赤ちゃんから40代の女性まで。この5人のうち4人の方は、残念ながらその医療過誤で亡くなってしまったのですが、彼らの遺族が「私たちのような悲劇を二度と繰り返してほしくないから」ということで、自分たちの経験を実名・写真入りで公開し、周知させることを望んだのだそうです。

その気持ちは痛いほどわかる、と思いました。人は自分が傷ついた時、その傷が大きければ大きいほど、「もうこの同じ傷をほかの誰かに負わせたくない。同じつらさを味わわせたくない」と願うものです。それを実行しようという志を持つ人たちの集まりが、つまり患者(支援)団体であり、自助団体であるといえます。私たちFineももちろんそうですし、この会議に集まっているすべての人が、「自分のつらかった経験を活かして、誰かの役に立てたい」ただそれだけの思いで、日々一生懸命活動をしているのです。国も人種も病気の種類も、置かれている状況もそれぞれ全く違うけれど、でも、その心の中に抱えている思いは一つ。真ん中に一本まっすぐ通っている芯は、間違いなくみんなが同じものを持っている。そう、強く実感しました。

この発表の中で、本当にちょっとした過誤(たとえば薬の量を医療者が1ケタ間違って記入しまったためなど)で、その貴重な命を落とした人たちが多数いるということを知り、少なからず衝撃を受けました。もちろん、よく考えれば、医療はそのほとんどが手作業なわけです。だとしたら、人間のやることが100%完ぺきではないのは当然のことだし、それらのミスは十分にあり得ること。なのですが、「私たち患者は、往々にして医療を盲信しているな」と思いました。まさか処方された薬の量が1ケタ違うだなんて、通常考えもしないのが一般の患者ではないでしょうか。

けれども、それではいけない。日常生活同様、医療現場でも、ついうっかり…ということは、十分あり得ることだし、それが原因で起こりうる‘命にかかわる危険なこと’が、実はこんなにもたくさんある。「そのことをいつも念頭においておかなくてはならないのだ」ということを、患者として再認識しました。医療は本当に、もろ刃の剣なのです。

この発表の最後は、「この事例から私たちが学び、今後変えていくべきこと」ということで、およそ以下のようにまとめられました。

・なんらかのリスクの可能性があるのなら、事前に予測して手段を講じること
・ミスをした医療者に対しては、ただ罰を与えるのではなく、再教育をして同じミスを二度と繰
 り返さないようにすることの方が大切
・現状の医療現場は個人で動くことが多いが、今後はチームで動き、ダブルチェックやトリプ
 ルチェックを必須とする
・これまでは医療過誤は隠ぺいすることが多かったが、今後は情報公開して、同じミスが繰
 り返されない努力をすること


こういったことを医療現場に提言し、強く推奨することこそが、患者としての役割であり務めである、ということでした。「そのとおりだ」と、皆拍手喝采。同時に患者教育も大きな課題であることが挙げられ、そのあとのグループディスカッションでも重要なテーマとして話し合われました。各国でも患者教育という面では頭の痛いことがたくさんあるようです。ああ、日本だけじゃないんだな。不妊だけじゃないんだな、と妙なところで親近感。みんなどうやって知識を浸透させるか、特に発展途上国の悩みは深刻だなぁと考えさせられることが多かったです。

ああ、IAPO会議の話だけでもまだまだ伝えたいことは尽きないのですが、肝心のiCSi会議の話をしなくては!

■いよいよiCSi会議で発表を!
学ぶことの多かったIAPO会議も終了し、翌日はいよいよiCSi会議が開催されます。今回の会議の主なテーマは、ちょっと長いのですが「医療政策の改善を目的として政府に影響を与えるために人口統計学を利用する」。
国際規模で少子化が問題視されている昨今、不妊治療がそれらに与える影響は何が考えられるか、また各国の不妊を取り巻く現況はどのようなものであるか。それらを踏まえて、iCSiとしてのアクションは、どういったものが考えられるのか。ゲストスピーカーを含め、それぞれの立場から9名が発表を行ない、最後にグループディスカッションで締めくくられます。

私の順番は3番目。もう朝から心臓がドキドキです。緊張のあまり朝から食事も……しっかり、たっぷり、とりました(笑)。腹が減っては戦ができませんとも! しかし、やっぱり不安と緊張で頭はいっぱい。
というのも、実は発表内容があまりにも盛りだくさんになってしまい、とても時間内に収まらない、ということが、なんとなんと、行きの飛行機で判明したのでした!(遅すぎ)。……あの、えっと、ここはあえて言い訳をさせていただけるならば、共同発表だし英訳もしなくてはならなかったということが非常にネックになり、やっと完成版としてスライドができあがったのが、出国の前日だったんです(とほほ)。いえ、私が悪いんです。ごめんなさい〜! ともかく、それからずっと発表文章を削っては調整し、時間を測り、まだダメでさらに削り……。やっと完成させてから、あらためて読む練習をし…というわけで、前日はほとんど徹夜になってしまったのでした。ああ、はるかブダペストに来てまでこんな生活。おかげで私は会議場のホテル以外はスーパーに2回行っただけで、ホテル周りの散歩以外の観光ができませんでした。まぁ、会議で行ったのだからしょうがないし、国内外問わず私の出張ではいつものことなんですけれど。

発表は隣の席に座っていたチェコのハナがトップバッター。始まる前に二人で「緊張するよね〜!」と不安げに言い合っていた私たちでしたが、ハナの発表ぶりはとてもナチュラルで落ち着いたものでした。ジョークを言うゆとりもあります。うわ、ハナ、かっこいい! 終わってほっとして席に戻った彼女と顔を見合わせ、「やったね。大成功!」「ありがと。がんばれ!」とか小声でエールももらいつつ、次のアルゼンチンのエステーラの発表の際には、私の緊張はどんどん高まっていきます。思わずまたトイレに行ってしまいました。さっき行ったばっかりなのに〜と自分でも突っ込みを入れてしまう始末。

「発表」はこれまでにも何度も経験させてもらっているので、多少は慣れているとはいえ、やはりそのつど緊張するもの。ましてや「国際会議で英語での発表」 は生れて初めてのこと! もうそれだけでかなりのプレッシャーでした。「ただ読めばいいんだから」と、半ば開き直ってはいるものの、練習時から「発音が違うと全く違う意味になってしまうから気をつけてね!」と同行のサポメンさんに何カ所もアドバイスを受け、「その‘読むこと’すらできなかったらどうしよう…意味が通じないかも…」と、さらにプレッシャー。前日のディナー会議のときから、混乱しがちな単語が頭の中を飛び交い、気が気じゃなかった私。
でも、とにかく、こうなったら気合いで乗り切るしかありません。
ついに名前を呼ばれました。「Akiko Matsumoto from FINE,Japan!!」

この、名前を呼ばれた時が、私の緊張のピークだったかもしれません。
席を立ち、歩いて前に進み、そして、みんなの前に立った、その瞬間、私は不思議と落ち着いていました。
真っ先に目に入ってきたのは、みんなの笑顔。
私の目の前には、各国の仲間たちの、ものすごくあったかい笑顔がありました。
「ああ、そうだ」。
思い出したのです。
「ここにいるのは、みんな、仲間」。

数年前、私がiCSiに初めて一人で参加した時のこと。緊張のあまり眠れず、まだ準備中の会場に一番に到着しました。参加者はまだ誰一人いなくて、ここでいいのか不安げにキョロキョロしている私に、会場設営しているiCSiスタッフの女性が「おはよう。早起きね」と話しかけてきてくれました。「すごく緊張して、眠れなかったの」というと、彼女は驚いたように私を見つめ「あら、緊張? どうして? みんな仲間じゃない」と、にっこりと笑ってくれたのです。
その笑顔に私がどれだけホッとできたか! あの時のうれしさといったら!
その時のことを、思いだしたのです。
そう。私の今日の大切な役目は、世界の仲間に日本の現状を知ってもらうこと。つたない英語だってかまわない。仲間たちはわかろうとしてくれるし、わからなかったら、わかるまで訊いてくれるはず。
大きく深呼吸をし、「皆さん、おはようございます」と言ったとたん、私も自然と笑顔が出ていました。

私たちの発表内容は「日本の不妊を取り巻く現状とその問題点」。詳細は近くウェブサイトでもご紹介しますが、不妊治療施設が膨大な数に膨れ上がっていることや、それに反して(というよりもそれを反映して?)出産できる施設数が減少していること。社会的に不妊当事者はまだまだ理解されていないこと。そしてそれによる悩みが尽きないのに、カウンセリングの土壌がまだ不十分であること。そのためにそれぞれの団体が行なっている活動などを、つたないながらも一生懸命伝えました。
日本に住んでいる私たちにとっては「当たり前」だと思っている状況を伝えただけなのですが、ほかの国からするとやはり興味深いことが多かったようで、嬉しいことに皆一生懸命メモをとってくれたり、うなずきながら、時に驚きながら、私の発表を聞いてくれました。
夢中で20分間しゃべり続け、「ご静聴ありがとうございました」と言ったとたん、汗がどっと噴き出ている自分に気がつきました。と同時に、皆からの大きな拍手をもらい、嬉しいというよりもびっくり。
そして力が抜けました。ああ、よかった。終わった。
とにかく終わった〜! 
たぶん私はこの瞬間に、一番いい笑顔になっていたこと
でしょう(笑)。

私の発表のあとはコーヒーブレイクだったのですが、席に戻ったとたん、信じられないことが。隣の席のハナだけでなく、ほかのみんなも私の席に来てくれて、「素晴らしい発表だったわ」「興味深い内容だったよ。資料もらえる?」「ぜんぜん心配することなかったじゃない。とっても堂々としていたわよ!」「スライドのコピーをデータで貰うことはできる?」「あのスライド内容の詳細について教えてくれる?」などと、たくさんの言葉をかけてくれたのです。
うっそ〜! もう信じられないぐらいの大好評。自分で言うのは何なんですが、でもでも、ホントなんです。iCSi代表のサンドラに至っては「アキコならやると思っていたけれど、ほんとにエレガントな発表だったわ」とまで言ってくれちゃって。いやはや、あんなにいっぱいいっぱいの発表に、たくさんの過分な評価をいただいて、もう汗顔の至りでした。
ともあれ、やっと無事に大役が果たせたことに安堵が隠せません。この日のランチが一番おいしかった!

■患者だからこそできること
それにしても、IAPOといいiCSiといい、参加者のパワフルさには、やはり圧倒されます。会議はたいてい、終日、つまり朝8時半から夕方までびっしり行なわれるのですが、その後もディナー会議などが連日行なわれ、ときには深夜に至るため、いわばその間はずうっと会議している感じです。けれども彼らは終始とても精力的に、しゃべり、食べ、飲み、学び、笑い、そしてしゃべり、食べ…(笑)。テンションがずっと変わりません。そのパワー、いったいどこから来るの? と思わず訊きたくなるほどです。
また学会の雰囲気も独特です。医療者や有識者たちの報告会や発表会ではない、患者団体の国際会議は特有のパワーがある、といつも思います。
皆真剣だし、自分たちの行なっていることに、すごく大きな誇りを持っているし、何よりもその活動には‘魂’がこもっています。
そう、皆、ものすごい信念をもって、それぞれの活動を行なっているのです。
すごい、とうならせられます。
皆、知っているのです。
「患者だからこそできることがあるのだ」と。

このような集まりの中に身を置くだけで、えもいわれぬ刺激を受けます。そして、このパワーを誰かに伝えたくなります。私たちは患者として医療に携わって、いろんな経験を積んできました。だからこそ、患者の立場で提言できることが、たくさんあります。「患者中心の医療」とは、決して患者が多方面から手厚いケアを受けることではない。それでは医療はいつまでたっても熟成しないし、医療側も患者側も「ハッピー」にはなれません。
本来の患者中心の医療をかなえるためには、患者は受け身でいるだけではいけなくて、もっと積極的に医療に関わるべきなのだと、今回の二つの会議でも再認識しました。医療をよりよくするためには、他方面からの目が必要。そしてそこには必ず患者の目があるべきだし、私たちは患者としてそこに携わる「権利」と「義務」があるのだということを、肌で感じた気がします。

さて、日本に戻って、いったい何ができるだろう。
いったい、何から始めましょう。
頭の中にいろんな構想と胸には熱い熱い思いを秘めつつ、私は元気に帰国しました。
これから始まる何かが、今からとても楽しみです。
そしてそれは、Fineの仲間でいてくれる皆さんと一緒に始めてゆくことなのだなぁと、私は確信しています。
さて、私たちの明日のために、今日から、何から始めましょうか?
ぜひ、あなたの声を聞かせてください。
待ってますね!

【iCSiにて発表】

【発表者へカップのプレゼント】