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Fine主催イベント報告レポート

Fine祭り2021 つながろう!みんなの妊活

「涙なしには聞くことはできませんでした。つらい体験を振り返りシェアしてくださったこと、奥さまが今回この場で話すことを承諾してくださったパートナーの方へ感謝しております。私も夫への思いやりと日常の小さな幸せを忘れずに、この先の治療に励んでいきたいと思いました」

(参加者の感想)

<プログラム>
・Fine挨拶/活動紹介/スペシャリスト紹介
・体験談発表(2名)
・おしゃべり会・不妊スペシャリスト相談 (同時進行)

「体験談発表」では、妊活・不妊当事者の男女2名がそれぞれの体験談を発表。不妊の悩みや不安、夫婦間のコミュニケーションの大切さなど、生の声を当事者だけでなく妊活・不妊に関心のある全ての方に向けてお届けしました。
「おしゃべり会」では、同じ悩みを持つ当事者同士の仲間づくり、交流、情報交換を目的とし気がねなく語り合える機会を提供しました。
「不妊スペシャリスト相談」では、不妊症看護認定看護師さんと認定臨床エンブリオロジスト(胚培養士)さんに、不妊治療などに関する悩みや日ごろ抱えている疑問が質問できる個別相談(無料)を行ないました。

開催日:2021年10月17日 (日) 13時00分〜16時10分
開催場所:Zoomによるオンライン
Fine正会員・賛助会員・PASサポーター・

Fine祭り協賛:無料(2名まで)
Fine エール会員・一般:

1名1,000円(2名でお申し込みの場合は2名で1,000円)

 

担当者の感想

Fine主催の妊活イベント「Fine祭り2021つながろう!みんなの妊活」を10月17日(日)に開催しました。これはFineが2008年から毎年開催している一大イベントです。昨年に引き続き、新型コロナウイルス感染拡大のためにオンライン開催とはなりましたが、今年も全国各地から多くの方にご参加いただきました。

開会前には、妊活ヨガセラピストでFine公認 不妊ピア・カウンセラーによる「妊活ヨガ」を行ないました。ヨガセラピストの声に合わせて、私も一緒に呼吸を整え、縮まった身体をゆっくりと伸ばしていくことが大変心地よく、短時間でも血行が良くなったことが感じられました。参加者からも「身体がポカポカして、思わず眠くなりました」という声があり、リラックスできたのではないかと思います。
 
そして時間になり「Fine祭り2021」を開会しました。まず最初はFineの紹介です。これまでの活動の説明を聞き、不妊当事者を取り巻く社会が刻々と変化していることをあらためて実感しました。

その後、Fineスタッフ2名による「体験談発表」を行ないました。1人目は「不妊体験から不妊ピア・カウンセラーを目指して」と題して、これまでの不妊体験と向き合い、その経験をいかして不妊ピア・カウンセラーとなった女性スタッフが発表しました。幼いころから大家族に憧れていたのに、それが叶わないかもしれないとわかった時、ご夫婦でこれほど泣いたことがないくらい泣いたそうです。周囲の出産ラッシュに心がザワザワし、医師の言葉も受け入れがたく、自分を責めて気持ちを押し込んでいくような日々を送ったと語る目には涙があふれていました。しかし、今振り返ると「何もなかった、できなかったのではない。苦しんだ分だけ人の気持ちがわかるようになった」と語る彼女の「一瞬でも立ち止まってみて、と過去の自分に言ってあげたい」という言葉が大変印象的でした。
2人目は「夫婦としてのチャレンジを増やした不妊治療」と題して、出産に至るまでの合計474日間に及ぶ不妊体験を男性スタッフが発表しました。クリニックの治療の説明会では聞きなれない単語の理解に四苦八苦し、食事や体質の改善・サプリメント服用・ストレス回避など、妊活に良さそうなあらゆることに挑戦しているのに結果が伴わない不甲斐なさ。いつになれば妊娠できるのか自分でもわからないのに、周囲から「子どもはまだ?」と質問されたこと。これらの体験は精神的につらかったと語る一方、もし自分に不妊体験がなかったら同じような質問を他の人にしていたかもしれない。だから、この経験を今後の自分の活動にいかして発信していきたいと語っていました。まるで体験談発表1人目で聞いた「苦しんだ分だけ人の気持ちがわかるようになった」という言葉とリンクしたように感じました。

次は、「おしゃべり会」を行ないました。「体外受精&顕微授精」「40歳以上」「2人の生活&悩み中」「不育症」「男性グループ」「2人目不妊」のグループに分かれておしゃべりをしました。私が進行役をしたグループでは、参加者が気持ちを語り合い、最後のほうでは「夫婦2人で成長していきたい」という前向きな発言が出るほどになっていました。お互いの話を聞き合うことでさまざまな気づきが得られた貴重な時間になったようです。終了時の参加者の表情もそう語っていたように感じました。

また、おしゃべり会と並行して、不妊症看護認定看護師さんと認定臨床エンブリオロジスト(胚培養士)さんの不妊スペシャリスト相談も行ないました。個別に専門家に相談できる貴重な機会とあって、毎回キャンセル待ちが出るほど人気があります。専門家からの正確な情報提供は、これからの自分の治療などの方向性を考えるための材料となればうれしく思います。

最後になりましたが、Fine祭りにご協賛いただきましたクリニック、企業、団体の方々、不妊スペシャリスト相談を担当していただいた不妊症看護認定看護師さん、認定臨床エンブリオロジストさん、そしてご参加いただいた多くの皆さんに、スタッフ一同、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
(担当:のび太/Fineスタッフ)

体験談発表者からのメッセージ

不妊治療の開始から終焉までのこころの迷いや葛藤、そして、子どもがいない人生を受け入れられるまでの思いについてお話をさせていただきました。不妊という経験はつらいことが多いけれど、その時の苦しみを乗り越えていくことで、今の自分が作られているのだと思います。そして、子供を授かっても授かれなくても、誰しもみんな自分らしく生きていける人生が待っている。そんな気持ちを込めてお話しさせていただきました。
(さーちゃん/Fineスタッフ)

男性の立場から体験談を発表させていただきました。周囲の出産ラッシュもあり、嫉妬や焦燥感など感じながら不妊治療をしてきました。信頼できるドクターの治療で幸い子を授かることができましたが、早くに情報を知ることで不妊をいくらか予防できる場合もあります。そういったことを今後もFineを通して発信していけたらと考えています。
(きふね/Fineスタッフ)

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*当日の様子(スタッフブログより)⇒
*配布物「Fine年報2021年版」やサンプルなど



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