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カウンセリング事業

不妊ピア・カウンセラー養成講座(eラーニング)『スクーリング1』2019年

「eラーニングでは学べない学びがありました」

(参加者の感想)

第十五期不妊ピア・カウンセラー養成講座の『スクーリング1』を開催しました

開催日:2019年7月27日(土)〜28日(日)
URL:https://j-fine.jp/e-pia/


担当者の感想

第十五期不妊ピア・カウンセラー養成講座の『スクーリング1』を、7月27日(土)〜28日(日)に開催しました。

スクーリング前日から台風が本州に上陸するとの予報が出ており、当日の交通機関への影響が心配されましたが、幸い一人も集合時間に遅れることなく、無事、予定時刻に開講することができました。今期は、北は青森、南は熊本から受講生が参加されました。受講生の皆さんは緊張した面持ちで受付を済まされ、これから始まるスクーリングに対して期待と不安の感情が入り混じっているように感じました。

初日は「オリエンテーション」、「先輩ピア・カウンセラーによる体験談発表」、「傾聴演習」、「自己を見つめるワーク」を行ないました。
「先輩ピア・カウンセラーによる体験談発表」では、第十四期生の上田さんが発表しました。受講のきっかけや受講中の同期とのかかわり、受講中に考えていた認定後の活動のイメージなどを、受講生に向けてわかりやすくお話ししてくださいました。その後は受講生の自己紹介を行ないました。この講座を受講しようと思ったきっかけや今までの思いを、時に涙を流されながらお話しされる方もいました。先輩ピア・カウンセラーの体験談を聞いて、認定後にどんな活動をしたいのか具体的なイメージやピア・カウンセラー像についても発表され、皆さんの意欲を感じました。
続いて「傾聴演習」は山本美幸先生が担当されました。受講生同士ペアになり、「相づちを打ちながら」、「まったく無表情で」など、さまざまな方法で「聴く」ことの実践演習を行ないました。普段の会話では意識しない部分に目を向けて、相手の話を「聴く」演習を行なうと、相手の話を聴いているつもりでも、いかに聴くことができていなかったかということがわかります。最初は「聴く」ことの難しさを感じ、戸惑う様子も見受けられましたが、傾聴は普段の会話とは違うことに気がつかれたと思います。ペアを変え、何度も演習を繰り返していくうちに積極的になり、受講生同士の距離もどんどん縮まって、笑顔でお互いに気がついた点を伝え返しされている姿が印象に残りました。
「自己を見つめるワーク」では、「私は〜」で始まる自分についての文章を書き出しました。その後、自分の外面的なこと、人に知られたくないこと、長所や欠点などどれくらい正直に書いているか各自で振り返りを行ないました。また、ピア・カウンセラーとして活動する際には、自己開示について考える必要があります。自分のことを伝える時、それがクライエントにとって必要なものか、カウンセラーの自己満足になっていないかを考えなければいけません。講座の中でも「ピア性」についてグループで検討しました。

二日目は、一般的なカウンセリングをふまえ、「ピア・カウンセリングの始め方・終わり方」の講義を平山史郎先生が担当されました。昨夜は眠れなかった受講生もいたようですが、よい緊張感の中、二日目が始まりました。クライエントに安心して話していただくための守秘義務や、ピアが行なうカウンセリングの限界をどのように説明するのかを具体的に教えていただきました。講義の後は、受講生がペアとなってロールプレイをし、お互いにフィードバックしていきます。人には話し方の癖があるので、実際に声に出して説明することで、自分の癖や課題が見えてきたようです。演習をやってみて、ここが話しづらい、しっくりこないというところは、積極的に質問されて自分なりの話し方を見つける糸口にされたようでした。

午後からは、「グループカウンセリング演習1」で、受講生がグループカウンセリングの参加者となり実際に体験をしてもらいました。グループカウンセリングのルールを事前にeラーニングで学習しているせいか、お互いの話を最後まで聴き、話したいことを自由に話し、グループカウンセリングが進んで行きました。話をした人、聞いていた人それぞれからフィードバックがあり、ファシリテーターはどういうことに気を配るかを学びました。「こんな時はどうしたらいいですか?」と積極的に質問されていて、しっかりと学んで帰ろうという強い意欲を感じました。また、ピアだからこそ共感して自分自身が揺れてしまうのではないかという不安についての質問もありました。平山先生からは、「自分の未解決な感情に刺激を受けるのであれば、まずは自分自身がカウンセリングを受けて整理をしておいてはどうか。もし整理ができていなくても、どんなことに自分は弱いのか知っておくことは大事だ」とアドバイスをいただきました。ピアは自分自身の不妊体験から、受講中に気持ちが揺れることもあります。でも、ピアだからこそ共感できる強みを大切に、クライエントの気持ちに寄り添えるピア・カウンセラーを目指してほしいなと思いました。

9月にはスクーリング2が行なわれます。同期の顔を思い浮かべながらeラーニングで学び、スクーリングの準備をしていただければと思います。
(担当:倉石・安井/ピア・カウンセラー養成講座運営事務局)

スクーリング1を受講した方の感想 (一部抜粋)
  • 傾聴は何度も演習していきたいと思いました。できているつもりでも指摘してもらえるのが大切だと思います。
  • 具体的な実践場面のお話が聞けて勉強になりました。ありがとうございました。
  • カウンセリングの難しさを改めて感じました。eラーニングでは学べない内容で満足です。
  • 発見が多かった。やってみて分かることが多いと感じた。スクーリングの重要さを感じました。

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