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Fine主催イベント報告レポート

Fine祭り2022 知りたい!妊活のリアル

「体験談を聞けたこと、似たような状況の方とお話ができたこと、不妊スペシャリストの方に専門的な話が聞けたこと、どれも本当に参加してよかったと思いました」

(参加者の感想)

<プログラム>
・Fine挨拶/活動紹介/スペシャリスト紹介
・体験談発表(2名)
・おしゃべり会・不妊スペシャリスト相談 (同時進行)

「体験談発表」では、妊活・不妊当事者の2名がそれぞれの体験談を発表。不妊の悩みや不安、夫婦間のコミュニケーションの大切さなど、生の声を当事者だけでなく妊活・不妊に関心のある全ての方に向けてお届けしました。
「おしゃべり会」では、同じ悩みを持つ当事者同士の仲間づくり、交流、情報交換を目的とし気がねなく語り合える機会を提供しました。
「不妊スペシャリスト相談」では、不妊症看護認定看護師さんと認定臨床エンブリオロジスト(胚培養士)さんに、不妊治療などに関する悩みや日ごろ抱えている疑問が質問できる個別相談(無料)を行ないました。

開催日:2022年10月23日(日) 13時00分〜16時10分 
開催場所:Zoomによるオンライン
Fine正会員・賛助会員・PASサポーター・

Fine祭り協賛:無料(2名まで)
Fine エール会員・一般:

1名1,000円(2名でお申し込みの場合は2名で1,000円)

 

担当者の感想

Fine主催の妊活イベント「Fine祭り2022 知りたい!妊活のリアル」を10月23日(日)に開催しました。これはFineが2008年から毎年開催している一大イベントです。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3年連続オンライン開催とはなりましたが、今年も全国各地から多くの方にご参加いただきました。

開会前には、妊活ヨガセラピストでFine公認 不妊ピア・カウンセラーによる「妊活ヨガ」を行ないました。椅子に座ったまま気軽に参加できる20分間のプログラムです。心地よい誘導の声に合わせ、ゆったりとしたリズムで、私も一緒に深呼吸したり腕を伸ばしたりと、十分の心と体に向き合うひとときを味わいました。特に「吸って、吐いて」に意識を向けることで、普段の生活で呼吸が浅くなっていることを実感しました。終わった後は、頭の中がスッキリした感覚がありました。これからもすきま時間を見つけて、ヨガでリフレッシュできたらいいなと思いました。
 
そして時間になり「Fine祭り2022」を開会しました。まず最初は、Fineの紹介です。スライドでFineのこれまでの歩みと多岐にわたる活動と実績を見て、不妊当事者を取り巻く環境の変遷をあらためて実感しました。

その後、Fineスタッフ2名による「体験談発表」を行ないました。1人目は「6年の遠回り妊活を振り返る」と題して、これまでご主人と二人三脚で不妊治療と向き合い、その経験や思いをいかして不妊ピア・カウンセラーとなったお話でした。流産というつらい経験をされたとき、ご主人が悲しい気持ちを受け止めてくれたことから「私の最初のピア・カウンセラーは夫でした」という言葉がとても印象的で、寄り添う姿やお二人の思いがしみじみと伝わってきました。また、職場での仕事仲間とのやりとりなど、仕事と妊活の両立についての当事者ならではのお話は、たくさんの方が深く共感されたのではないかと思います。不妊ピア・カウンセラー養成講座と出会い、自身のつらい経験が誰かのためになるかもしれないと思ったことや、講座を通じての学びや同期との絆のことなど、不妊ピア・カウンセラーを目指している方、一歩を踏み出そうとされている方の心に響くメッセージだったと感じました。
2人目は「私と夫の不育症奮闘記」と題して、不育・不妊治療と向き合ってきた10年以上の軌跡と、不妊ピア・カウンセラーとして活動を始めた今現在の思いを私が発表しました。たび重なる流産を乗り越え、無事に満期出産を迎えて笑顔でクリニックをあとにする夢は叶わなかったけれど、夫とも話し合い、1年前に治療終結を選択しました。これまでの長きにわたる日々で感じてきた葛藤や、精神的に暗闇の中にいたときに救われた医師の言葉、妊活を通じての出会いについてお話ししました。私たちにとっての治療終結は無期限の活動休止です。「揺れたってええやん!」と自分を許せるようになったこと、もがきながら少しずつ前を向こうとしている今現在の私と夫の姿を伝えられたでしょうか。不妊ピア・カウンセラーを志す原動力となった「誰かのなにかの役に立てれば」という思いは、1人目の発表者と響き合った気がしました。

次は、「おしゃべり会」を行ないました。「体外受精・顕微授精」「40歳以上」「二人の生活&悩み中」「不育症」「男性グループ」「二人目不妊」のグループに分かれ、それぞれ当事者同士でおしゃべりをしました。私が進行役をしたグループは終始アットホームな雰囲気で、リラックスして話されていました。その中で、私の体験談について「心に刺さった言葉をメモしました」と言っていただき、私自身も癒されました。途中、不妊スペシャリスト相談の予約時間がきて席を外された方がまたおしゃべり会に戻って来られたときは、最初よりもお顔が明るい雰囲気で、「疑問に思っていたことが解決しました」とニッコリされる様子に、他の参加者もスタッフも共に笑顔になりました。

また、おしゃべり会と並行して、不妊症看護認定看護師さんと認定臨床エンブリオロジスト(胚培養士)さんの「不妊スペシャリスト相談」 も行ないました。個別に専門家に相談できる貴重な機会とあって、毎回キャンセル待ちが出るほど人気があるプログラムです。普段なかなか聞けなかったことを質問したり、専門家から的確な情報を得ることで、これからの治療の助けとなれば大変うれしく思います。

最後になりましたが、Fine祭りにご協賛いただきましたクリニック、企業、団体の方々、不妊スペシャリスト相談を担当していただいた不妊症看護認定看護師さん、認定臨床エンブリオロジストさん、そしてご参加いただいた多くの皆さんに、スタッフ一同、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
(担当:ほかほか/Fineスタッフ)

体験談発表者からのメッセージ

私にとって体験談の発表は癒しの時間です。経験を棚卸し、その時の感情を振り返り、いま、聞いてくださる皆さんに「一人じゃないよ」とお伝えできる、自分の苦しかった経験が昇華していく、そんな大切な時間です。不妊という経験はと ても苦しくてつらい経験です。でも、それ以上に、得るものもあったなと、肯定できるようになっています。発表の機会をいただきまして、ありがとうございました。
(あーさん/Fineスタッフ)

ヨガで癒され、先輩からのバトンを受け取り、おだやかな気持ちで登壇しました。私自身が救われた医師の言葉「自分を責めないで」、そして、治療終結にあたり夫とたたえ合った「お互いにナイスファイトや!」などの当事者だからこその言 葉を届けたい、一人じゃないんだと思ってもらえたら・・・・・・そう願いながら、お話しさせていただきました。画面越しではありましたが、涙を流し、うなずいてくださる皆さんの姿にも勇気づけられました。ゆっくりでも、これからも伝え続 けていきたいと思います。大変貴重な機会をありがとうございました。
(ほかほか/Fineスタッフ)

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*当日の様子(スタッフブログより)⇒
*配布物「Fine年報2022年版」やサンプルなど



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