「治療がすべてではないとあらためて感じることができました。自分らしい生き方を私も考えてみようと思います」
(参加者の感想)
講演「不妊体験者が働きやすい職場とは」(平山史朗先生)とFine 公認ピア・カウンセラーによる体験談発表、ダイバーシティや妊活とキャリアに詳しいゲストを迎えてのパネルディスカッションを行ないました。
開催日:2017年3月12日(日) 13時30分〜16時00分
開催場所:スルガ銀行 ANA支店Financial Center
参加費:無料
青空が広がる3月12日、日本橋のオシャレなスポット「スルガ銀行 ANA支店Financial Center」にて、「東京都女性活躍推進大賞」優秀賞受賞記念セミナー第2弾「女性が真に活躍できる環境整備のために、社会・企業に今求められる心理的サポートと社会的サポートとは 〜産みたい、育てたい、働きたいを実現するために〜」を実施しました。
初めは生殖心理カウンセラー・平山史朗先生の基調講演「不妊体験者が働きやすい職場とは」と題して、妊活と仕事を両立するためのこころとの向き合い方、コミュニケーション構築方法などのお話でした。
自分が不妊治療をしていることを職場へどのように伝えたか、伝えなかったかについての実例などをお話しくださいました。そして不妊治療中の夫婦にありがちな気持ちのすれ違いにはどんなものがあるか、それを防ぐためにはどのようにすれば良いか、専業主婦の孤独についてもお話しいただきました。「男性が女性と同じ気持ちになるのは無理。違いを認めながらわかり合うことが大切である」と気持ちのすれ違いの具体的な例をたくさん教えていただきました。言い方を少し変えるだけでコミュニケーションが潤滑になるのだなと参考になりました。
続いて、Fine公認ピア・カウンセラー 中辻尚子さんの体験談発表でした。治療中に感じたさまざまな気持ちに共感しました。治療終結後に不妊ピア・カウンセラーの資格を取得し、キャリアカウンセラーとしても活動されています。ご自身のつらかった不妊治療体験を踏まえて、現在治療中の人をカウンセラーとして支える。マイナスをプラスに変えるような前向きな姿勢に心打たれました。
休憩をはさんで、後半はパネルディスカッションでした。
前半に講演された平山史朗先生に加えて、静岡大学 人文社会科学部社会学科教授 白井千晶先生、慶應義塾大学4年で manma代表の新居日南恵(におりひなえ)さん、そしてファシリテーターとしてFine理事長・松本亜樹子の4人で行ないました。
「ワーク・ライフ・バランス」ではなく「ライフ・ワーク・バランス」、つまり、まず充実したライフがあって、その上でワークとのバランスが大切、というお話には納得しました。
全ての多様性を認めることができる社会になるにはまだ問題はたくさんあるけれど、今はもうその取り組みが進みつつあることを感じることができました。
会場の方からたくさんの質問がでて、パネラーの皆さんのご意見に大きく頷かれたりメモを取るなどされていました。あっという間に1時間が過ぎ、終了となりました。
終了後もすぐに席を立たず、熱心にアンケートを書く方が大勢いらっしゃいました。たくさんのご感想をありがとうございました。
参加してくださった皆さま、会場をご提供いただいたスルガ銀行様など
たくさんの方々にご協力いただき、無事に開催することができましたこと、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
(担当:みゆぺん/Fineスタッフ)
仕事と治療の両立に関するテーマは、キャリアコンサルタントとしても活動する私にとりまして、長く深めてきたテーマです。
思いがけない状況で、何かをあきらめなくてはならないのではと思った時、辞めるのか続けるのか。その人なりの選択がありますが、その後の人生に関わる大切な転換点になるかもしれません。だからこそ、今度はサポーターとして役に立てたらと考えています。
今回のイベントでは、平山先生、白井先生の専門的なお話にプラスして、当事者としての思いをお伝えさせていただきました。
私自身にとりましても大変充実した機会となりました。参加していただいた皆さま、ありがとうございました。
(Fine公認ピア・カウンセラー/中辻尚子)
*参加者アンケート⇒
*当日の様子(スタッフブログより)⇒
【出演者の皆さま】 | 【Fineスタッフ】 |