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主催イベント

多様な絆のかたちプロジェクト第五弾「里親・養子縁組を考えるおしゃべりカフェ」

養子縁組も団体によってさまざまな考えがあるため、思い詰めすぎず、広い視野で考えていけるとよいのかな、と前向きな気持ちにもなりました。

(参加者の感想)

里親と養親それぞれの当事者の体験談の後、二人を囲んで交流会をオンラインで実施しました。


(イベント当日の様子:ゲストと運営スタッフ)

開催日:2026年7月5日(日)10時00分-11時45分
開催場所:Zoomによるオンライン開催
参加費:500円/1組

担当者の感想

Fineの「多様な絆のかたちプロジェクト」では、第五弾として、悩みも不安も、みんなで話せる「里親・養子縁組を考えるおしゃべりカフェ」を オンラインで開催しました。
今回のイベントは、参加対象者を、不妊・不育を経験し、里親・養親に興味があり、選択肢の一つと考えている方として募集し、里親・養親の当事者でありFineメンバーのともみさん、さいなおさんの体験談の後、二人を囲んで自由に話せる交流会を設けました。

最初に体験談を話したのは、里親の経験があるともみさんです。ともみさんは結婚後すぐお子さんを望まれて検査・治療を進め、複数回に渡り結果が伴わない中で、特別養子縁組について調べ始めたそうです。夫さんは当初、実子にこだわり、治療の継続を希望されましたが、ともみさんの心身の疲労から治療に距離を置くと同時に二人で話し合い、里子・養子という選択に気持ちが向かったようです。民間あっせん団体での研修はとても厳しく、制度や内容についてはもちろんのこと、子どもを持つことの覚悟を試されるような場面もあったとのことでした。そして、さまざまな要因から養子縁組ではなく里親登録の選択をし、半年間の研修を受けるうち、夫さんの心境に変化があらわれたそうです。この研修は里親に限らず「人としての常識のあり方」について学ぶことができた、とおっしゃっていました。その後、赤ちゃんから育てたいという気持ちから0歳児を迎え入れ、夫さんが抱いたときにその子が笑ったというエピソードに胸が熱くなりました。里親としてのゴールは、お子さんの家庭復帰ということで、その時は私たちには想像もつかないほどの苦しみや葛藤があったかと思います。お子さんを実親に戻されて数カ月が経ち、現在は少し気持ちの整理がつき、お子さんと過ごした濃密な時間や思い出が、ご自身の宝物だと話される姿がとても印象的でした。

続いての体験談は、11歳の養子と5歳の里子を育てているさいなおさんが「OurStory」というテーマで、スライドを用いて話しました。冒頭で紹介した家族旅行の和やかな一コマを写真で見て、参加の方々も里子・養子と暮らす何気ない生活の一部をイメージできたかと思います。さいなおさんは治療を始めてすぐにAID(非配偶者間人工授精)、里子・養子を検討されました。一番つらかったのは、子どもを持つことが難しいとわかったときに、何よりも夫婦で話し合うことの困難さを感じ、進められなかったことだそうです。多くの悩みや抵抗感を抱えながら情報を集め、とある当事者の会がきっかけで「血のつながりがなくても大丈夫」という確信が持て、そこから徐々に前に進みだしたとのことでした。そして、民間あっせん団体と児童相談所、また里親制度と養子縁組のそれぞれの特徴や内容について詳細な説明があり、これから里子・養子を考える方に非常に役立つ内容だったと思います。実際にお子さんを受け入れるまでには、精神面、周囲の意見や仕事の調整など、道のりは簡単ではなく、自信がなかったそうですが、「覚悟」は徐々にできてきたそうです。「養子」と「里子」の違いについて、「養子は家族になり、里子は子どもの人生の一部を支える」という言葉がとても深く、象徴的なものでしたし、夫婦の話や気持ちについて正直に伝えてくれたさいなおさんの想いが参加の皆さんにも届いたと思います。

休憩をはさみ、交流会を行ないました。参加者は2グループに分かれ、それぞれのグループにともみさん、さいなおさんが入り、不妊ピア・カウンセラーがファシリテーターを務めました。途中で二人が交代し、参加者全員が二人とお話しできるようにしました。参加の方からは、治療から里子・養子を決断するに至った詳しい経緯やきっかけ、気持ちの変化などについての質問がありました。二人から率直な気持ちや実際の状況を聞くことができ、より具体的なビジョンを持てたのではないでしょうか。
交流会の後は「放課後タイム」として、全員が感想など自由に話す時間を設けました。

不妊に悩む中、里親や養子縁組に興味を持たれる方も少なくないと思います。当事者の声を聴く機会を作り、自由に語り合う中で、里親・養親への理解を深め、参加の皆さんの今後に新たな選択肢が生まれるとよいと思いました。
実際に里親・養親として子育てをされている当事者の本音はなかなか聴く機会がないかと思われますが、今回は、これから里子・養子を検討される方にとって、わかりやすく身近に感じられる内容だったと思います。実子以外の選択は決してたやすいことではないと思います。Fineはこれからも当事者の貴重な話をより多くの方に伝えていきたいと考えております。

(担当 君島浩子/Fine公認 不妊ピア・カウンセラー)


参加者アンケート(抜粋)
今回の内容についてご意見、ご感想(抜粋)
  • 里子は家庭を崩壊することがある、里親制度が普及しないのは、実親の気持ちもある。(施設ならよいのだが、里親に託すと返してくれないのではという気持ちもある)
  • 里親の研修が面白そうだなと思ったり、養子縁組も団体によってさまざまな考えがあるため、思い詰めすぎず、広い視野で考えていけるとよいのかな、と前向きな気持ちにもなりました。しかし、里親・養親どちらも、かなり覚悟がいることで、打ちのめされそうになると思います。不妊治療以上に厳しいのではないかと思います。里親・養親を考えている人へのサポート体制が充実するといいな、と思います。
次回はどのようなものを望みますか (抜粋)
  • 今回のような、里親・養親経験のある方の経験談を聞けるイベントを定期的に開催してほしいです。
  • 交流会については、今回は、里親・養親の方への質問がメインの、勉強会に近い感じだったと思います。今後は、里親・養親を考え始めた人や不妊治療からの境目にいる人の、主に気持ちや不安を話せるようなおしゃべり会があったら、ぜひ参加してみたいです。

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