「医療機関の皆さまとの連携のために、ピア・カウンセラーとしての役割を改めて考える機会となりました」
(担当者の感想)
「人生の“ブランク”にしない治療のために」というテーマで講演をさせていただきました。
主催: 浅田レディースクリニック
(愛知県春日井市、名古屋市)
URL: http://ivf-asada.jp/
実施日:2014年10月4日(土)
名古屋の勝川ART研究会様では、本事業を年に2回実施され、今回が21回目になります。10年にわたり継続して実施してこられた歴史の中で、私どもNPO法人Fineにも当初よりお声がけいただき、当事者による講演の場をご提供くださっています。
当日の演題は2つ。ひとつは私が担当しました「人生の“ブランク”にしない、治療のために」、そして、永井クリニック・京野アートクリニック 認定遺伝カウンセラーの笠島 道子先生による「生殖医療に必要な染色体の基礎知識」でした。
笠島先生のご講演は、染色体や遺伝子の不思議、面白さに満ちたお話でした。出生前診断等、今後も社会において染色体と妊娠の関わりについては関心がもたれる分野だと思います。また、治療の現場で先生のような遺伝カウンセラーの方々の存在がどのように患者と関わっていらっしゃるのか、興味深くお話をうかがいました。
さて、私の講演のテーマ「人生の“ブランク”にしない治療」ですが、治療中の課題には治療の開始から終結までさまざまなものがある中、今回は治療と仕事との両立、そして治療によるキャリア(仕事だけではない生き方全般)の課題について、また、Fineで行なっているピア・カウンセリング事業についてお話しさせていただきました。当事者だからこその心理サポートや、医療機関との連携について、その可能性を共有する時間になれば大変うれしいです。講演後、治療と経済的な問題、治療と当事者をめぐる人間関係について、そして治療の終結についてのご質問をいただきました。このようなやり取りを通じ、当事者に対する必要な支援について、さまざまな方々と検討する機会が今後も増えていくことを期待しております。
実施にあたりまして、浅田レディースクリニック理事長 浅田義正先生、並びに関係者の皆さまには大変お世話になりました。この場で改めて御礼を申し上げます。
(担当:中辻 尚子/Fine公認ピア・カウンセラー)