「生の声を聴き、自分だけがこんな思いをしているんじゃないんだと感じられて、胸がいっぱいになりました」
(参加者の感想)
妊活セミナーで講演をしました
主催: 株式会社ジネコ
URL: http://www.jineko.net/wordpress/ttc-seminar//
共催: AMH普及協会 フェリング・ファーマ株式会社
浅田レディースクリニック (愛知県名古屋市)
URL: http://ivf-asada.jp/
実施日:2016年9月10日(土)
株式会社ジネコ様主催の「妊活セミナーin東京」で、不妊体験者からのメッセージというタイトルの講演をさせていただきました。
ジネコさんは、妊娠や出産、親戚づきあいや家庭と仕事の両立など女性の日常にはさまざまな不安や悩みがつきものですが、そのさまざまなライフステージに立つすべての女性が安心して相談したり、調べたりできるウェブサイトを運営しておられます。「ジネコ」という語源はフランス語のgynecologie(ジネコロジー)、 ”婦人科”からきているそうです(ジネコウェブサイトから引用)。
妊活に関する情報がぎっしりつまった素敵な冊子も発行していらっしゃり、イベントなどもよく実施していらっしゃいます。今回の妊活セミナーも、東京だけではなく全国各地で実施されていて一度伺いたいと思っていたので、今回初めて参加させていただくことになり、嬉しく楽しみにしていました。
当日は70名ほどの参加者がいらっしゃり、カップルの姿が目立ちました。当日の講演は浅田レディースクリニックの理事長 浅田義正先生と私です。会の初めには、司会の方にご紹介いただきました。会場の一番前に浅田先生と並び、てっきり一言のご紹介かと思っていましたら、ご参考までにとお渡ししたプロフィールを全部読んでくださり、まさかの長い紹介に(汗)。浅田先生よりも長い紹介となってしまい非常に恥ずかしく思いました。
最初は私がお話しさせていただき、休憩をはさんで浅田先生のご講演でした。私は治療を始めるとき、続けているとき、やめようか迷っているときという3つの時期に合わせたお話をさせていただきました。毎回の講演でそうなのですが、治療の大変さなどのくだりのところでは、あちこちで涙をぬぐう方がいらっしゃり、やはり皆さん大変な思いをしていらっしゃるんだなぁと胸が熱くなります。浅田先生の講演では日本の不妊治療の現状などを詳しくご説明くださり、新しいご著書である『不妊治療を考えたら読む本 科学でわかる「妊娠への近道」』(ブルーバックス)にも書かれているような、なかなか知られていない事実についてもご講演され、大変興味深かったです。私も思わずところどころメモをとりながら拝聴したのですが、会場の皆さんの多くもメモをとりながら、うなずきながら、非常に熱心に聴いていらっしゃいました。質疑応答でも、治療についてのとても詳しい質問がでて、皆さんよく勉強されているなぁと思いました。
講演の合間や終わった時などに、何人かの方が声をかけてくださいました。拙著『不妊治療のやめどき』( WAVE出版)を購入したいというお声掛けをいただき、ちょうど持参した本をご購入いただいたり、すでに購入された本を持ってきて「サインをお願いします」と言っていただいたりして、びっくり! とても嬉しかったです。その他にも、「今不妊治療をしていて…」とご自分の状況をお話しくださる方や、「ほかに話せる人がいなくて、はじめてこういう場所に来ました」と涙ながらにお話しくださる方がいらっしゃり、これもいつもながらなのですが、私も話をお聞きしていて胸がいっぱいになります。これだけ世間に妊活や不妊治療という言葉が浸透したように見えても、やはり当事者は誰に話すということもできずに、一人で悩みや辛さを抱えているのだなぁとあらためて実感。この環境を変えるにはいったいどうしたらいいのだろうと思いを巡らせました。
不妊の体験談を聞く機会は、やはり必要とされているし、もっとこういう場を増やす必要性もひしひしと感じます。たくさんの貴重な気づきもいただき、この機会をいただいたことにとても感謝いたします。
(担当:松本亜樹子/Fineスタッフ)