「交流会がとてもよかったです。いろいろなお話が聞けて話せて、とってもすっきりしました」
(参加者の感想)
クリニック主催のセミナーで講演を行ない、参加者の交流会において、ファシリテーターを務めました。
主催: アイブイエフ詠田クリニック(福岡県福岡市)
URL: http://www.ivf-nagata.com/
実施日:2017年3月23日(木)
福岡市にあるアイブイエフ詠田クリニック様主催のセミナーで体験談をお話しし、交流会のファシリテーターをさせていただきました。
このセミナーは、クリニック様のご意向で通院患者さんだけでなく外部の方も参加できるようにご配慮いただいており、いろいろな治療段階の方がいらっしゃいます。ご担当者様より、どの段階の方でも治療のその先のことを一度は考えますし、また体験した人の話を聞いてみたいと思われるのではないか、というご意見をいただき、今回の講演は「不妊治療のやめどき」をテーマに、体験談を中心にして構成することになりました。
講演では、不妊治療を開始してから通院をやめるまで、そしてそのあとも引きずっていた挫折感や劣等感などを整理していった過程についてお話をさせていただきました。通常の体験談では、不妊心理や妊活との付き合い方などを一般論に戻した構成にすることが多いのですが、「やめどき」がテーマの場合は、私の体験をお伝えするということに重点を置いています。ほんの一つの例でしかないですが、より具体的に感じていただけるのではと思っているからです。結婚すれば子どもができるのは当然と思っていたのに、それができず「私は普通じゃない」「人より劣っている」と感じていたこと、夫や友人との会話から子どもがいてもいなくても私であることに変わりはないと思えたこと、また子どもがいるからといって私の価値が上がるわけでもないし、子どもがいないからといって価値が下がるわけでもない、大事なのはどんな自分になりたいのかということであって、それに気が付いて動き出すことができてようやく自分を大切に思う気持ち・自尊感情も戻ってきたことなどをお話ししました。最後に不妊ストレスを解消する方法の一つとして、瞑想のワーク「青空フォーカシング」をご紹介し、少しですが実際に体験していただきました。
交流会では、参加者が1つのテーブルに集まり話したいことを自由に話していただきました。治療のことや、つらい経験のことなど、お互い涙し、うなずきながら分かち合う時間となりました。また、両親や周りとの関係、治療のステップアップについて、「子どもをもつということをどう感じているか」など、聞いてみたいことを投げかけあい、それぞれの考えを知り、お互いに役に立つ時間となったようでした。「とてもすっきりしました」「有意義なひとときになりました」という感想をいただきました。みなさんのお話をお聞きするなかで私自身も新しい視点や気づきを得られる時間となりました。
毎回、クリニックのご担当者様には、飲み物やお菓子などをご用意いただき、和やかに会が進行するようにご配慮いただいています。今回もおいしいお茶とお菓子をありがとうございました。このような会を定期的に開催してくださることは、当事者の一人としてとてもありがたいことだなと感じています。
(担当:堀田敬子/Fine公認ピア・カウンセラー)