「同じ悩みを持っている仲間だと思えて、気持ちが軽くなりました」
(参加者の感想)
クリニック主催の患者会で、「治療の終結」をテーマに講演とおしゃべり会のファシリテーターを務めました。
主催: IVFなんばクリニック(大阪府大阪市)
URL: http://www.ivfnamba.com/
実施日:2016年8月27日(土)
大阪の中心地、難波駅に位置するIVFなんばクリニック。こちらでは、通院患者さん向けの催しが定期的に行なわれています。今回お声掛けいただいたのは、治療の終結をテーマにした会「アイリス」です。この会は年に1回開催され、今回で5回目だそうです。参加者は20名ぐらいで、女性1人のご参加とカップルでのご参加が半々ぐらいでした。
最初にクリニックの不妊症看護認定看護師でいらっしゃる浅井さんから、この「アイリス」を実施されている理由、クリニックの思いなどを伺い、治療終結を考えている患者さんへのメッセージとして、治療に対するスタンスや、今後どんなステップがあるのか、そしてそれぞれのステップではこのようなことが考えられます、というさまざまな選択肢が提示されました。それらの選択肢には、例えば治療を単にやめるということだけでなく、養子縁組や里親制度を利用するステップ、卵子提供や精子提供を受けるステップなども盛り込まれており、このクリニックでの治療が終わればそこで病院の役割は終了、ということではなく、その後の患者さんが参考にできる人生の選択肢までちゃんと提示し、アドバイスをされていることに、いち不妊当事者として感銘を受けました。
その後私からは、拙著『不妊治療のやめどき』の執筆の際にとった当事者へのアンケートから、治療をやめる際の気持ち、やめた後の気持ちと現状などをお伝えしました。参加者の皆さんは、うなずきながら、時折涙をこぼされながら聴いてくださいました。
その後は参加者同士の交流会。3つのグループに分かれ、男性は男性だけで一つのグループができました。短い時間ながらも、参加者の皆さんがそれぞれご自身の思いや悩みを口にされ、ここでもまた涙がこぼれてしまう場面やみんなで笑う場面もあり、同じ立場だからこそわかりあえる気持ちが、あたたかくかわされる交流会となりました。参加させていただいた私も、たくさんの気づきや感動をいただき、ありがたい時間となりました。そして、このような「治療の終結」をテーマにクリニックで会を開催してくださっているIVFなんばクリニックの皆さんの、患者さんに対する気持ちが伝わってきて感動しました。
(担当:松本亜樹子/ Fineスタッフ)
<参加者からいただいたご意見・ご感想(アンケートより抜粋)>