「今後の人生を生きる一つの力になりました」
(参加者の感想)
『治療の終え方も含めた、今後の治療について』一緒に考えてみませんか
主催: 神谷レディースクリニック
URL:https://kamiyaclinic.com/
実施日:2023年3月4日(土)
新型コロナウイルス感染症の影響により中断されていた神谷レディースクリニック様の患者交流会が、4年ぶりに開催されました。前日まで例年になく高い気温が続き、雪解けが進んでいたにもかかわらず、当日は朝からまさかの吹雪でした。そのため急なキャンセルがあるかもと心配しましたが、申込者10名全員が参加しました。
はじめに看護師さんから、一般的な年齢別の妊娠率や出産率等に加え、神谷レディースクリニック様における年齢別の妊娠率、流産率、出産率、出産数など概況の説明があり、参加者皆さんが真剣に聞き入っていました。
次に私の体験談発表です。治療の経緯と終結時の気持ち、夫婦でどのような話をしたか、最後に今現在の気持ちをお話しさせていただきました。自分の思いを言語化するのはなかなか難しいのですが、「何か1つでも今後の選択のヒントになればいいな」という思いで話しました。
その後、公認心理士さんから、「血のつながらない家族の選択についての情報提供」と、「夫婦2人の生活を含めた今後の生き方」を中心としたお話がありました。中でも「幸せは人それぞれであること」、「人とのつながり、社会とのつながりをもってほしい」という言葉は、治療から離れた今の私も心から共感できるものでした。
最後は全員で一つの大きな円となり、一人ひとりが胸の内を話す「おしゃべり会」の時間です。参加者全員が順番に、今の思いを吐露していきました。一生懸命伝えようとすればするほど、涙があふれてくるので、箱ティッシュをバトンのように話し手に渡していきました。話し手の現在の思いや孤独感、今後の方向性などに対する気持ちや悩みなど、みんなで共感し合い、ともに涙しました。このように当事者同士で分かち合える貴重な時間は大盛況となり、終了予定時刻を1時間程度もオーバーして、惜しまれながら終了しました。
今回4年ぶりに開催された会に不妊治療体験者の一人として参加してみて、コロナ禍が長かったこともあり、当事者にはこのような会が心から待ち望まれていたのだということを知る機会となったとともに、あらためて患者会の必要性を強く感じました。「患者さまのために」という思いで会を開催されたクリニックの看護師さんや公認心理士さん、スタッフの皆さまとともに参加できたことを、とてもうれしく思います。大変お世話になりました。本当にありがとうございました。
(担当:片山あゆ美/Fineスタッフ)