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国政への働きかけ

要望書活動レポート

NPO法人Fineは、2019年3月27日(水)に、厚生労働大臣 働き方改革担当 根本 匠大臣へ 『不妊治療の経済的負担軽減・仕事の両立に関する要望書〜「すべての女性が輝く社会」の実現に向けて〜』を提出しました






【要望書】

https://j-fine.jp/activity/act/yobo_keizaiteki2019.pdf

新年度を目前に控えた3月27日に厚生労働省 子ども家庭局 母子保健課 課長補佐 富安健司様、予算係長 山口真司様と面談し、厚生労働大臣 働き方改革担当 根本 匠大臣へ 『不妊治療の経済的負担軽減・仕事の両立に関する要望書〜「すべての女性が輝く社会」の実現に向けて〜』を提出しました。

この要望書はFine独自で実施しました「不妊治療と経済的負担に関するアンケート 2018」に基づき作成しました。
・調査期間:2018 年 9 月 18 日〜2019 年1月 31 日
・対 象 者:不妊治療をしたことがある人、もしくは不妊を心配したことのある人1,576名
・設 問 数:60問
【アンケート結果】
https://j-fine.jp/prs/prs/fineprs_keizaiteki_anketo2018_1903.pdf

面談では下記要望書の内容や現状について説明しました。
●特定不妊治療費助成制度の見直し
1.特定不妊治療費助成金の所得制限の見直し(緩和あるいは撤廃)
現状では夫婦合算730万円未満が対象となり、数千円でも上回った場合は対象外となります。
健康保険が適用されない体外受精・顕微授精は、高額な費用がかかり、治療継続のために共働きをすると、対象外となってしまうという声が多くあります。
また、助成金を受けられても治療費の捻出は難しく、治療を断念せざるを得ない状況も少なくありません。
そのため730万円の上限を緩やかにするか、または上限をなくしていただけるよう見直しをお願いしました。

2.治療1回の助成金額の上限撤廃
現状の助成制度では、1回につき初回は30万円、2回目以降は15万円など1回の治療ごとの助成金額上限が定められています。
1回の上限をなくし、最高支給総額の範囲内で各自が自由に決められると、治療が次の助成金申請を待たずして速やかに受けることができます。治療費が貯まるまで、と年齢を重ねてしまうことで条件が悪くなることを防ぎ、その結果、よい成果が出る可能性が高まることが予想されるため、上限撤廃をお願いしました。

3.一人当たりの最高支給総額の増額
若年層世帯は高額な治療費を捻出するのは難しく、年齢が高くなってから治療を開始している現状があり、少しでも改善していただきたいとお願いしました。

●職場のワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の改善
仕事をしながら治療している人たちにとっても経済的負担は非常に深刻な問題であり、職場のワーク・ライフ・バランスの改善も国から一層サポートをして進めていきただきたい旨、お願いしました。

面談して頂いたご担当者様は、年度末で慌ただしいご様子でしたが、要望書にも細かく目を通してくださり、こちらからの一方的な要望ではなく、いくつか具体的なご質問もいただいたり、国の施策なども伺え、大変貴重な時間となりました。

提出後外に出てみますと、満開目前の桜が咲いていました。
不妊当事者たちの声が届き、来年桜の咲く頃には実現に向けて一歩前進していることを望んでいます。

私たちFineは、サブネームである「現在・過去・未来の不妊体験者を支援する会」として、過去、現在だけでなく未来の不妊体験者のための活動も、引き続き行なって参ります。

(担当:わたなべまさよ/Fine ピア・カウンセラー)


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