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カウンセリング事業

不妊ピア・カウンセラー養成講座(eラーニング)『スクーリング2』2024年

「先生からのアドバイスをもらうことによって自分の癖の見えていないところがわかりました」

(受講生感想)

第十九期不妊ピア・カウンセラー養成講座の『スクーリング2』を開催しました

開催日:2024年10月26日(土)〜27日(日)
URL:https://j-fine.jp/e-pia/

担当者の感想

第十九期不妊ピア・カウンセラー養成講座の『スクーリング2』を、10月26日(土)〜27日(日)に開催しました。今回はスクーリング2回目となり、1日目から前回のスクーリングより少し打ち解けた様子で、再会に笑顔がこぼれ、なごやかな雰囲気でスタートしました。

1日目の最初は、平山史朗先生による「マイクロカウンセリング演習」です。より実践的なワーク中心の講義となりました。まず、本講座における「基本的かかわり技法の取り扱い」について、それぞれの技法の違いを平山先生がご説明くださり、講義冒頭より受講生の皆さんは熱心にメモを取りながら聴いていらっしゃいました。続いて行なわれた「共感的な伝え返しの演習」では、2人1組になって、話し手の最近少し気になることについて、話し手がしっくりくると感じるまで、聴き手が感情を確かめてみるという演習を行ないました。どのペアも、さまざまな感情の言葉を出しながら、数回の応答で話し手のしっくりくるところまで到達した様子でした。午前中の最後は、次のスクーリングまでに行なうロールプレイ演習の逐語録作成について注意事項の説明がありました。声をしっかりクライエントに届けることなど、カウンセラーとして必要な具体的なご指導もありました。また、午後の演習の順番決めも挙手制で行ないました。

午後一番も引き続き平山先生の講義で、先生がクライエント役をしてくださり、1人ずつそれぞれの課題ケースのカウンセリングを行ないました。皆さんの前でのカウンセリングとなり、とても緊張されたことと思いますが、ご自身の回はもちろん、他の方のカウンセリングも見ることができて、次回のスクーリングのロールプレイ演習にもつながる、とても有意義な演習となった様子でした。「感情は引き出すのではなく、現れている感情をしっかり受け取る」「つらいってどんなつらさなのか想像する」「クライエントの想いに一緒にとどまる」など先生のお言葉が印象的な様子でした。

次に、「自己開示と情報提供」について、小倉智子先生に講義していただきました。何をどこまで話すか、適切で効果的な自己開示について、Fineの不妊ピア・カウンセラーとして重要なことを教えていただきました。各自、自分の体験について考え、文字にすることを行ない、自己開示について考えました。その後、2人1組になり、クライエント役、カウンセラー役を分担し、実際に自己開示の演習を行ないました。自己開示に対する考え方や対応がそれぞれ違い、さまざまなカウンセリングを実践の中で学ぶことができたのではないかと思います。続いて、「難しい事例の対応」の講義では、小倉先生がピア・カウンセラー役、受講生がクライエント役で2ケースをデモンストレーションしてくださいました。その後は、クライエント役の受講生がどのように感じたか発表し、他の受講生が質問や感想を出し合いました。先生によるカウンセリングの体験や見学を通して、実際の言葉がけやカウンセリングの展開を知ることができ、受講生の皆さんは熱心にメモを取ったり、うなずいたりしてとても有意義な演習となったことがうかがえました。

2日目の午前中は不妊ピア・カウンセラーとして活動している岡田・安井が「オンラインカウンセリング演習」を行ないました。現在、FineではZoomを使用したオンラインカウンセリングを行なっています。オンライン面接・Zoom通話相談・メール相談について、対面で行なうカウンセリングとの違い、メリット、デメリットについて考えました。受講生からも積極的に発言があり、認定後の活動をイメージできたのではないかと思います。
昼食休憩をはさんで平山史朗先生による「グリーフカウンセリング演習」を行ないました。流産は周囲の人には伝わりづらい「あいまいな喪失」であること、不妊ピア・カウンセラーも「悲嘆のプロセス」をきちんと理解し、そのプロセスを正しい知識としてクライエントに情報提供することで悲嘆の促進にも役立つことを理解しました。
最後に「カップルカウンセリング演習」を行ないました。カップルで行なう面接カウンセリングのメリットや難しさ、留意点などの説明の後、カウンセラー役は立候補で決め、3人ずつのグループに分かれカップルとカウンセラー役となり応答演習を行ないました。夫婦別々のニーズを持って来談している場合もあるので、両者の主訴を確認すること、カウンセリングの時間の中で2人がうなずける目標を見つけることの大切さについて学びました。1対1のカウンセリングよりもカウンセラー側の介入が必要になってくるため難しく感じた受講生も多かったようですが、認定後も研修等でカップルカウンセリングについては学ぶ機会が設けられているので継続的に研鑽を積んでほしいと思います。

2日間の長時間にわたる講座になりましたが、受講生からは「難しかった」「今回習ったことを復習してまたしっかりがんばろうと思った」などの感想をいただきました。次回スクーリングは2025年1月18日(土)〜19日(日)を予定しています。いよいよ次回のスクーリングは逐語録検討です。引き続き安心して開催できるよう準備を進めたいと思います。
(担当:渡井・安井 /ピア・カウンセラー養成講座運営事務局)

スクーリング2を受講した方の感想 (一部抜粋)
  • ロールプレイをたくさん行なうことができてイメージが湧きました。
  • 実際にカウンセラー役も体験できとても勉強になりました。自身の実力不足を感じ落ち込みましたが、相手に寄り添うことを意識して練習に励みたいと思います。

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