「自分の足りない部分や矛盾点が浮き彫りになりました」
(受講生の感想)
第十七期不妊ピア・カウンセラー養成講座の『スクーリング3』を開催しました
開催日:2022年6月11日(土)〜12日(日)
URL:https://j-fine.jp/e-pia/
6月11日(土)〜12日(日)に、第十七期不妊ピア・カウンセラー養成講座の『スクーリング3』を開催しました。
今回のスクーリング3では、平山史朗先生と小倉智子先生による「ロールプレイ逐語録検討」を中心に行ないました。前回のスクーリング2の後、受講生同士でペアを組み、カウンセラー役とクライエント役になってロールプレイを行なった音声を録音し、それを文字に起こした逐語録を作成するまでの課題が出されていました。スクーリング3では、その逐語録を2日にわたって検討していきました。
カウンセラー役となった発表者が、自分が悩んだところ、聞いてほしいところを説明した後、講師と受講生全員で逐語録を見ながら録音を聴きました。発表後、受講生からは、良かったことや見習いたいことなど肯定的な発言が多くありました。先生方からも良かった点についてフィードバックがたくさんありましたが、もしも別の言い方をしていたらカウンセリングがどう変わっていたかなどの鋭い指摘もありました。また、もしもクライエントの持つ病気や受けている治療法の名前を知らなかったらどうしたらよいか、クライエントの居住地域によって病院選びにどのような違いがあるか、クライエントの職種によって仕事と治療の両立の難しさはどうかなど、逐語録の内容からこういうケースもあるのではないかとクライエントの背景設定を発展させて検討する場面もありました。逐語録の内容にはさまざまなケースがあり、それに対する検討も幅広く、カウンセリングの奥深さをあらためて感じました。発表者は緊張で身が縮む思いの連続だったと思いますが、自分のカウンセリングを振り返って考えることでとても大きな気づきが得られますし、他の人のカウンセリングを聴くことで、自分が実施したような疑似体験になったのではないかと思います。
また、1日目の最後には小倉智子先生による「不妊ピア・カウンセラーになるための自己理解」がありました。不妊ピア・カウンセラーとして活動するために、自分と向き合い、不妊体験を受け入れた自己理解や自分のアイデンティティ、自己開示について考える講義でした。その中で、受講生から「『不妊』という言葉に違和感がある」という意見が出て、代わりの言葉を皆で考えました。「不(ふ)」ではなく、誰もがすぐに理解できるポジティブな言葉は時間内にはみつかりませんでしたが、「言葉が表す負のイメージを払拭したい」という受講生たちの思いを強く感じました。
その後に、次の課題となる試行カウンセリングと認定試験の説明を行ない、スクーリング3が終了となりました。
今期のスクーリングはこれで終わりです。この後は8月末に認定試験が行なわれます。それまで課題の試行カウンセリングや試験勉強など、やらなければならないことはたくさんありますが、しっかりと準備をして、がんばって全員合格を目指してください。
(担当:佐藤・安井 /ピア・カウンセラー養成講座運営事務局)