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カウンセリング事業

カウンセリング公開講座2025

「実際にクリニックの中でカウンセリングされている先生のお話なので今のリアルな現状を聞けて、とても勉強になりました。また、不妊ピア・カウンセラーさんの体験談の貴重なお話も聞け、皆さんいろいろ物語があって活動されているのだと、不妊ピア・カウンセラーの必要性も再認識いたしました」 (参加者の感想)

内容
【第一部】
・基調講演「どうする?どう決める?選択のカタチ〜自分にとって本当に大切な選択をするために〜」(平山史朗先生)
・不妊ピア・カウンセラー養成講座受講者の体験談発表 2名
・不妊ピア・カウンセラー養成講座の説明
【第二部】
・ワークショップ『わたしの「生殖物語」に気づき、未来につなぐためのワーク』

開催日:2025年4月20日(日) 13時30分-16時45分
開催場所:豊洲文化センター 第2研修室
参加費 無料

担当者の感想

「NPO法人Fineカウンセリング公開講座2025 どうする? どう決める?選択のカタチ〜自分にとって本当に大切な選択をするために〜」を、昨年に引き続き、会場とオンラインのハイブリッドで開催し、たくさんの方に参加していただきました。
第一部は、「どうする?どう決める?選択のカタチ〜自分にとって本当に大切な選択をするために〜」と題して、毎年好評の公認心理師・生殖心理カウンセラーの平山史朗先生による基調講演から始まりました。不妊という経験の中で私たちが迫られる数々の「選択」がどれだけ悩ましいものかを心理学の視点からあらためてご説明いただき、不妊の経験で私自身に起こった感情の起伏や治療の苦悩が腑に落ちる瞬間でした。そして不妊に関わる難しい「選択」を重ねてゆく中で陥りがちな「正解志向」や「無力感」、「不確かな将来に対する底知れぬ不安感」といった心理傾向についても、あらためて納得できました。知らず知らずのうちに「正解」を決め付けそれにこだわっていないか、今一度自身の「価値観」に立ち返り、「今の自分たちにとって意味のある選択は何か」に目を向けること、そして時には自身の悲しみや喪失感ともしっかりと向き合い、大切な選択をするためにコンディションを整えることが大事であるとお聞きし、確かに「うまくいかない」「わたしだけ」「どうすれば」といった感情があった経験が思い出されました。

次に、Fine不妊ピア・カウンセラー養成講座受講者2名が体験談発表を行ないました。今回は一人目不妊の経験のある不妊ピア・カウンセラーと二人目不妊の経験のある不妊ピア・カウンセラーより、不妊の経験を通して味わった、「どうしても子どもが欲しい」という気持ちとは裏腹に身に起こった治療の末の流産、周囲との人間関係や夫婦の関係などについて、当時の葛藤や不安な気持ちと併せて当時支えになった人の存在などについて語られました。また、その経験を経て、不妊ピア・カウンセラー養成講座を受講したきっかけや、不妊ピア・カウンセラーとしての想いを聞いて、自分だけではない、それぞれに哀しみや苦労の経験があり、同じようにつらく苦しい経験を乗り越えた人が他にもいたのだと、なぐさめられるような、励まされるような気持ちになりました。

その後、不妊ピア・カウンセラー養成講座事務局よりFine不妊ピア・カウンセラー養成講座についての説明がありました。今年からeラーニングが単発講座での受講が可能になったことや、資格取得後のFineでの活動内容などの紹介がありました。

第二部は、会場の参加者のみで、『わたしの「生殖物語」に気づき、未来につなぐためのワーク』と題し、個人ワーク形式のワークショップを行ないました。「生殖物語(Reproductive Story)」とは、「自分がどのようにして子どもを産み育て家族を築きたいと思っているか」という人生の物語であり、私たち一人ひとりが人生設計の一部として自然に思い描いている“家族形成のストーリー”のことだそうです。私たちは、平山史朗先生のサポートの下、これまでの自身の「生殖物語」を思い返しながら、自身の「生殖物語」に秘められた「価値観」や「願い」を振り返り、現実とのギャップを整理し、最後に未来に向けて「自分が歩む生殖物語」を思い描いてみるという内容のワークでした。限られた時間ではありましたが、落ち着いた雰囲気の会場で、男女ともに各々集中して配布資料にペンを走らせている様子が印象的でした。私もワークに参加してみて、自身の不妊経験の何がつらかったのか?今の私が大切にしたい「価値観」は何か?この先どのように歩み進めたいのか?頭と心を整理する貴重な時間となりました。

全国からご参加いただいた皆さま、会場まで足を運んでくださった皆さま、そして協賛いただいた企業様、ありがとうございました。このご縁に感謝いたします。
(担当:ぴよちゃん/Fine公認 不妊ピア・カウンセラー)

体験談発表者からのメッセージ

しんどい気持ち、ひとりで抱えていませんか。話して大丈夫ですよ。私たちはピアです。そして、話を聴く側になる学びをしてみませんか。がんばったあなた、がんばっているあなたのこれまでの体験を振り返る時間があってもいいと思います。あなたの心をほぐし、勇気づけてくれる時間になるかもしれません。そして、いつか一緒に活動できたらうれしいです。
(まめちゃん)

初めて体験談の発表をさせていただきました。あらためて自身の不妊経験の振り返りと、どうして不妊ピア・カウンセラーを目指そうと思ったのか、どんな不妊ピア・カウンセラーになりたいのか、初心を思い出させていただくよい機会となりました。体験談を聞いて、私と同じように不妊ピア・カウンセラーを目指してくれる方がいらっしゃったらうれしいです。
終了後、「今までがんばったのですね」と声をかけていただきました。今までの苦しさやそこからのがんばりを認めていただけて、私自身が癒され、勇気づけられました。皆さんにお伝えした想いを忘れずに今後も精進していきたいと思います。貴重な機会をいただきまして、ありがとうございました。
(まっこ)

*参加者アンケート⇒ 

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