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平成30年度横浜市妊娠・不妊啓発普及に関する市民講座

こどもを望む 夫婦のための 市民講座 ~夫婦で考える不妊治療~

こどもを望まれる方を対象とした市民講座で不妊体験の話と参加者同士の交流会の進行を務めました。

主催:横浜市こども青少年局 こども福祉保健部 こども家庭課

開催日:2019年3月21日(木・祝)

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担当者の感想

横浜市では毎年妊娠・不妊啓発普及に関する市民講座を開催されています。今年のテーマは『夫婦で考える不妊治療』で、Fine公認ピア・カウンセラー(以下、ピア・カウンセラー)が不妊体験の話と交流会の進行を務めました。会場の横浜市開港記念会館は国の重要文化財に指定されている建物で、「ジャックの塔」の愛称で親しまれています。

第1部は講演会で、まず、男性不妊治療の専門医である横浜市立大学付属病院市民総合医療センター 生殖医療センター部長 湯村 寧先生より「知っておきたい男性不妊症の知識」のお話がありました。男性不妊症はそんなに多いのか?という疑問を数値化して見せてくださったり、精子力は年齢と共に低下するのか?という研究が進んでいることをお話ししてくださって、男女に不妊のリスクは等しくあることがよくわかりました。男性不妊の治療方法、自分たちでできる改善方法などもとても分かりやすく説明してくださり、大変勉強になりました。また、不妊治療は夫婦同時にスタートして男性側を改善することにより、妊娠までの日数が短縮できる場合もあり、女性側の負担が軽くなるかもしれない、と当事者の気持ちに寄り添うような内容のお話も嬉しかったです。

続いて、2名のピア・カウンセラーが不妊体験談を発表しました。不妊治療を受けるまでの経緯と治療後の夫婦関係や感情の変化についてお話ししました。体験談をお話ししている間、お顔を上げて真剣に聴いてくださる方が多く、こちらもそれにお応えしたいと胸に熱くなるものを感じました。終了後に参加者から「自分の経験と重なったため聞き入った」と伺い、言葉を通して共感が生まれたのではないかと思いました。

第2部は当事者同士の交流会と男性不妊個別相談会が行なわれました。
交流会ではテーマ別にグループに分かれ、各テーブルにピア・カウンセラーが入って進行を務め、おしゃべりをしました。初めて参加される方も多く、最初はどう話せばいいか分からないと戸惑われているご様子でしたが、少しずつ共感できたようで、うんうんとうなずきあう場面が多く見られました。悩んでいるのは自分だけじゃないと感じられたのか、次第に表情が和らぎ、笑いあり、涙ありと感情も豊かになっていかれる様子が印象的でした。

個別相談会は第1部でご講演いただいた湯村 寧先生と同病院の竹島 徹平先生がご担当されました。ご夫婦で相談を受けられる方が多くいらっしゃいました。

今回、私たち当事者の声を伝える機会をいただいたこと、当事者同士安心して話せる場所を提供してくださったことを大変嬉しく思い、感謝の気持ちでいっぱいです。また、私自身、当事者の方にどのようにすればお役に立てるか、あらためて考えるよい機会になりました。横浜市こども青少年局 こども福祉保健部 こども家庭課の皆さまには準備段階から当日まで大変お世話になり、ありがとうございました。
(担当:わたなべまさよ/Fine公認ピア・カウンセラー)


Fine (2019年4月 8日)

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