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男性不妊への理解と治療を続けやすい職場環境づくり

不妊治療に向き合うこと~社会生活と治療の両立~

男性不妊症への理解や不妊症に関する知識を県民に普及するとともに、治療を受けやすい環境整備に係る機運の醸成を図るためのシンポジウムで、基調講演を行ない、パネルディスカッションに参加しました。

主催:兵庫県

開催日:2022年10月3日(月)

担当者の感想

兵庫県主催の不妊治療促進のための県民シンポジウム 「男性不妊への理解と治療を続けやすい職場環境づくり」にて、「不妊治療に向き合うこと~社会生活と治療の両立~」と題して、基調講演を行ないました。県民の皆さまに不妊は女性だけの問題ではないこと、男性不妊の精神的な負担、パートナーと一緒に取り組む妊活、不妊について、仕事と不妊治療の両立の現状と課題について、私自身の体験を踏まえてお話ししました。

続いて行なわれたパネルディスカッション「社会で支える不妊治療」は、座長兼パネラーの神戸大学医学部附属病院腎泌尿器科講師 千葉 公嗣先生の進行で行ないました。
まず最初に、千葉先生から男性不妊治療の現状について、医学的なお話がありました。
次に不妊治療体験者でもいらっしゃる兵庫県知事 齋藤 元彦様から、ご自身が男性不妊だとわかった時の気持ち、戸惑い、そこからの不妊治療への向き合い方、パートナーとのコミュニケーションについて、男性の視点から貴重な体験をお話しされました。不妊は性別に関わらずセンシティブな出来事で、その事実を知った時はショックを受けるものです。知事のご自身の体験談から、もっと男性不妊が社会的に認識され一般的になってほしいという思いが伝わってきました。
また、厚生労働省兵庫労働局長 鈴木 一光様からは、厚生労働省が取り組んでいる企業向けの両立支援等助成金のご紹介と、兵庫県における企業への仕事と不妊治療の両立のためのサポート拡大を推進されている現状と課題についてのお話がありました。当事者として、地域の特性や従業員の特性、働き方に合わせた企業サポートが今後も推進されることを願いながらお聞きしました。
そして、検体検査に必要な機器・試薬・ソフトウェアの研究開発から製造、販売・サービス&サポートを行なうヘルスケア企業のシスメックス株式会社人事本部長 前田 真吾様からは、従業員に対する支援の取り組みのご紹介がありました。ジョブ型人事制度や、新型コロナウイルスへの対応のために導入した場所や時間にとらわれない制度(Sysmex Smart Work)の導入、ダイバーシティ&インクルージョンの推進についてのお話でした。また、不妊治療やつわりに対して休暇が取れる制度「めばえ休暇」があり、この名称のチョイスは素晴らしいと感じました。たかが名称、されど名称で、いかに制度を利用しやすい環境にできるかがとても大切なポイントだと思いました。
今回は、官民一体となった啓発イベントであり、県民の皆さま、企業関係者の皆さま方への啓発のきっかけとなれば幸いです。

最後にコロナ禍の中、感染症対策をしながら開催をしてくださいました兵庫県保健医療部健康増進課の皆さま、関係者の皆さまには、貴重な機会をいただきましたこと、御礼申し上げます。
(担当:野曽原 / Fineスタッフ)

Fine (2022年12月 3日)

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