活動を知る

滋賀県不妊治療サポート啓発事業 妊活オンライン交流イベントin滋賀

~当事者からのメッセージ~

Fineメンバー2名による不妊体験談発表と2グループに分かれて当事者同士のおしゃべり会を開催しました。

主催:滋賀県健康医療福祉部
事業委託:NPO法人Fine

開催日:2022年11月20日(日)

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担当者の感想

昨年に引き続き、滋賀県より委託を受け、Fineが「妊活オンライン交流イベントin滋賀」を開催しました。滋賀県では、治療中の方、過去に治療をしていた方、これからしようとしている方、そしてその周囲の方々などに不妊を取り巻く状況や体験等の共有の機会を設け、不妊で悩む方を社会全体でサポートできるよう取り組みをされています。

第一部では、滋賀県より開会の挨拶の後、今年度は不妊治療サポート活動支援事業補助金の交付団体(さつき助産院、中井美容、共同助産所 お産子の家)の紹介が加わり、昨年より盛りだくさんな内容となりました。続いて当事者の立場からのサポートとしてFineの活動を紹介しました。そしていよいよFineメンバー2名による不妊体験談発表です。

1人目は、「関西支部の縁の下の力持ち」あめちゃん。
タイトル「後悔!無知で苦しんだ妊活…」学生時代から婦人病に悩み、良かれと思って繰り返した子宮と卵巣の手術が実は不妊の原因になっていたこと、治療中は出口の見えないトンネルに精神状態はボロボロだったこと、誰にも言えず孤独だった治療中にふと病院で知ったカウンセリングで救われたことなど、心のこもった丁寧な語り口調と、スライドの大阪弁を交えたイラストでとても心が温まる話でした。
2人目は、関西支部の新メンバーのほかほかさん。「私と夫の不育症奮闘記」というタイトルでたび重なる流産を経験し、転院、ステップアップ、ステップダウンから治療終結にいたるまでの話でした。中でも私が印象的だったのは、「治療終結=無期限の活動休止、白か黒ではなくグレーもあってもOK!」、「私らほんまによくがんばったよな。お互いにナイスファイトや!」という言葉でした。お手製の優しい色調で描かれた絵てがみがとてもすてきで、治療中のさまざまな葛藤、想いが伝わり、涙が出ました。
発表した2人は、不妊に悩んでいる人の救いになりたい、治療を終結するための気持ちの整理をしたいとの想いから不妊ピア・カウンセラー養成講座を受講、認定試験に合格し、現在はカウンセリング活動をしています。

第二部は、2グループ(体外受精・顕微授精、治療のやめどき)にわかれておしゃべり会を行ないました。不妊ピア・カウンセラーのファシリテーターとコファシリテーターが進行を見守りながら、少人数でアットホームな会になりました。初めは少し緊張もありましたが、普段なかなか言えない心の内を自由に気兼ねなく話せたのではないでしょうか。参加者同士で質問し合ったり進行したりという場面もあったようで、有意義な時間となったように思います。参加者からは、「こういう場がほしかった、また参加したいです」「初めて人に不妊のことを話せました」「夫とよく話し合って取り組んでいきます」「同じ悩みを持つ方々と出会い、心がだいぶ軽くなりました」などの感想をいただきました。

参加者の治療状況はそれぞれ違っても、抱えているさまざまな想いに重なる部分があったのではないでしょうか。妊活中は気づかないうちにがんばりすぎてしまっています。そんな時、心のケアはとても大切で、感情を言葉にすることは気持ちの整理にもなります。今回のイベントで、参加者が「ひとりじゃないんだ」と思えて、自分らしい妊活、人生を進めるきっかけになれたらうれしく思います。今回は2回目の開催ということで前回の経験をいかし、告知から開催までスタッフで協力し合い、無事終了することができました。私たちからのメッセージが参加者に伝わっていたらうれしいです。

最後になりましたが、滋賀県のご担当の皆さまには、今年もこのような貴重な機会をいただき、感謝申し上げます。今回参加いただいた皆さんにも心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
(担当:森本 千春 / Fineスタッフ)

体験談発表者からのメッセージ

自分の体験がどれだけ参考になるかわからないものの、孤独で苦しかった治療の経験をお話しすることで、同じ思いの当事者の方に「ひとりじゃない」ことをお伝えしたいと思いました。残念ながら参加者の方の画面がOFFになっていて反応がわかりませんでしたが、少しでも私の想いが届いていたらうれしいです。発表の機会をいただきありがとうございました。
( あめちゃん / Fineスタッフ )
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不育・不妊と向き合った日々の中での葛藤や救われた言葉、不妊ピア・カウンセラーとして活動を始めた近況や夫への思いを「私と夫の不育症奮闘記」としてお話しさせていただきました。オンラインでは初めて、治療中の気持ちを綴った私の絵てがみも一緒に……。当時の気持ちが鮮明によみがえり、私自身も描くことで救われていたのだなぁと思いました。同じ悲しみを抱えた方のお気持ちが、少しでも楽になればと願っています。
( ほかほか / Fineスタッフ )
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Fine (2023年1月17日)

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