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第5回いのちのスクール

不妊体験者から伝えたいこと ~自分の人生を後悔しないために~

「いのちのスクール」で、妊娠出産は当たり前ではないと学んできた10代の子どもたちに、妊娠可能な時期を知って、ライフプランを立ててほしいというお話をしました。

主催:信濃毎日新聞社

開催日:2014年6月22日(土)

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担当者の感想

信濃毎日新聞社様は、2014年1月から6月まで、~妊娠・出産を支える社会へ~をテーマに、『温かな手で』という特集記事を掲載されてきました。その一環として、10代の子どもたちを対象に『いのちのスクール』を開催。県内の病院や産院等でNICUや分娩室などを見学したり、医師や助産師、障がいのあるお子さんをもつお母さんからの話等を聴き、妊娠・出産は当たり前ではないことを学んできました。
第5回は助産所での開催で、家庭的な雰囲気の中、フリースタイルのお産の体位を体験したり、実際妊婦さんのおなかを見せていただき胎児の心音を聴いたりしました。

助産師さんの妊娠や出産の話のあと、不妊当事者として話をさせていただきました。
子どもたちに「不妊」はまだ遠い話のように思いますが、社会に出る前だからこそ妊娠可能な時期を知っておく必要があると考えています。
最初に不妊とはどういうことか、不妊治療の苦悩や当事者の気持ち、サポート体制などについて話しました。その後、子どもたちにも分かりやすいように、高校卒業後の私の話をしました。進学により社会に出るのが遅くなり、一旦社会に出ると“仕事の忙しさ”や“やりがい”から、自分のことを後回しにしがちで、気づけば妊娠しやすい時期が過ぎていました。不妊治療にも踏み切りましたが、結局授かることができませんでした。
このような経験から、私の考える「自分の人生を自分でつくるため、知っておいてほしい5つのこと」を話しました。

1.女性(自分)の体のしくみを知ること
2.妊娠に適した時期を知ること
3.コミュニケーション力
4.問題解決力
5.相談できる力

私の時代もそうでしたが、女性のからだのしくみや生理周期について学校では教えてくれません。女性の妊娠可能な時期を知ってライフプランを考えておくことはとても大事なことだと思っています。また、子どもたちにとっては、いいパートナーを探すところから始まり、そのためのコミュニケーション力も必要となってきます。大人になれば、自分だけでは解決できない問題にもぶつかったりして、順風満帆な人生ばかりではありません。問題にぶつかった時に、自分で調べたり、誰かに相談できる力が“生きる知恵”になります。一人で悩まず相談できる人になってほしいと思います。

~参加した10代の子どもたちからの感想~
「妊娠に適した年齢があることを知って、ライフプランを考えたい」
「自分のからだのことを知ることが大事だと分かった」

若い人たちに知ってもらいたいと思っていたことが伝わったようで、とても嬉しかったです。この子たちが、友達や彼氏に話をしてくれたら、少しずつ広がっていくのではないかと思います。
「いのちのスクール」では、子どもたちからの意見として、学校教育の中で命や性について、もっと早くから「いのちのスクール」のような授業をしてもらいたいという意見がありました。機会があれば、子どもたちにちゃんと伝わるのだと思います。大人が避けずに、ちゃんと話せることが求められているのだと思います。
(担当:倉石孝子/Fine公認ピア・カウンセラー)

Fine (2014年8月25日)

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