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ジェンダーを扱うゼミナールの授業

不妊治療の現状を知り、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)について考える

ジェンダーについて学ばれている学生の皆さま向けに、不妊及び不妊治療の現状について体験談を交えてお伝えするとともに、性と生殖に関する健康と権利(Sexual Reproductive Health and Rights)という考え方についてもお話しさせていただきました。

主催:日本大学商学部 吉原令子先生ゼミナール

開催日:2024年12月11日(水)

担当者の感想

日本大学商学部の吉原令子先生及びゼミナールの学生の皆さまから、ジェンダーを扱うゼミナールの授業の一環として、「ジェンダーと生殖医療」という観点からの講義のご依頼をいただき、祖師ヶ谷大蔵にある素敵なキャンパスへお伺いしました。

90分の講義の中で、前半60分は、主に「不妊の現状」「私の体験談や体験者の声」「不妊にまつわるさまざまな選択肢」「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)実現のために」についてお話をさせていただきました。そして、後半は質疑応答のお時間とさせていただきました。

特に今回は、事前にご質問いただいていた「不妊治療後のさまざまな選択肢」に関して、治療のステップダウンや無期限の治療休止、治療の終結のみならず、卵子提供や精子提供、代理懐胎、養子縁組と里親委託といったような、さまざまな選択肢があることと、その現状についてもお伝えしました。

学生の皆さまがおそらく”今”気になられているのは、「望まないタイミングで子どもができてしまったらどうしよう」ということかと思いましたので、「昨今は、”性と生殖に関する健康と権利(Sexual Reproductive Health and Rights)”という考え方をベースとして、自分のセクシュアリティや望む時に望むだけの子どもを持つことをすべての人が自分で決めることができ、そのためにさまざまな知識を持つことを含めて大切にされる理念がある」ことと、その上で、「知らなかったことで後悔してしまうことを防ぐために、少し先のことかもしれないけれど不妊について知っておいてほしい」ということをお伝えしました。

学生の皆さまからはアンケートで感想をいただき、今回の講義が、不妊治療を知り、考える有意義な時間になった人が多かったことがわかり、大変うれしく思います。ありがとうございました。
(担当: 河村 さやか / Fine公認 不妊ピア・カウンセラー)

参加者アンケート

■学生の感想(抜粋)
・不妊治療は自分にとって、遠い存在だと思っていましたが、今回の講演会で自分にも可能性があり、その時のために、正しく知っておく必要があるなと思いました。
・不妊治療についておおまかに大変なことだとは知っていましたが、細かく負担などを知れて、今からでも何かあった時のために知っておくべきだなと思いました。
・「不妊治療」という言葉を聞くと自分にはまだ関係のない話だと思っていましたが、今回のお話を通じて、不妊治療が実はとても身近なものであると感じることができました。また、自分がその分野についてほとんど知らなかったことにも気づき、大変貴重な学びの機会になりました。
・自分にも不妊の可能性があるかもしれないと感じたことで、将来子どもが欲しいと思ったり、パートナーができたときには、早めに産婦人科を受診しようという意識を持つことができました。
・将来仕事に就いたあと会社の中で不妊治療をしている方などがいた時にどのように接するべきなのかなども知れて本当に今後の人生に役立つなと感じた。理解をもっと深めて知識を蓄え、不妊について相談の相手などできるようになりたいと思った。
・今回不妊治療について初めて講師の方からお話を聞けたのでとても勉強になりました。YouTubeで軽く知っていたのですが、今回より深く学べました。何事もなってからではなく、今知っておくことで例えば不妊になった時に困ることがなくなると思うので、資料でもらったものを大切に保管しておきたいと思います。今回は貴重な授業をありがとうございました。
・不妊治療の大変さが初めて理解できました。また、実際の顕微受精の方法などを知って、今まで実感がなかったのですが、リアルな内容を聞けてよかったです。

Fine(2025年1月21日)

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