Fineでは、第26回参議院議員通常選挙において、各政党に対して公開アンケートを実施しました。
不妊治療が今年度より保険適用となりましたが、すべての不妊・不育症患者の経済的負担軽減が実現できたとは言えません。また、治療と仕事との両立、不妊を取り巻く環境の改善など、まだ検討すべき課題もあります。国の政策を動かすには、各政党・国会議員の方々のお力が必要です。
今までさまざまな国政への働きかけをしてきたFineには、選挙のたびに、不妊・不育症当事者や関心のある方々から「各政党はどのような政策を考えているのだろうか」という問い合わせをいただいています。
そこで今回も、「不妊・不育症治療への政策」について、「自由民主党」「立憲民主党」「公明党」「日本共産党」「日本維新の会」「国民民主党」「れいわ新選組」「社会民主党」(順不同・敬称略)にお聞きしましたので、そのご回答を掲載します。
(メールアドレス、問い合わせフォーム、Fax番号がウェブサイトに掲載されていた党にお願いしました)
2022年7月7日現在の回答状況
<設問と回答> (順不同・敬称略)
問1 「不妊治療と仕事の両立」について、現状の政策でも十分だとお考えですか?
1、十分(理由:)
2、十分ではないが現状のままでよい
3、多少改善すべき(理由:)
4、大きく改善必要(理由:)
自由民主党 | 公明党 | 立憲民主党 | 日本共産党 | 日本維新の会 | 国民民主党 | れいわ新選組 | 社会民主党 | |
回答 | 3 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 |
<回答理由>
【自由民主党】
「3、多少改善すべき」の理由 |
【公明党】
「4、大きく改善必要」の理由 |
【立憲民主党】
「4、大きく改善必要」の理由 |
【日本共産党】
「4、大きく改善必要」の理由 |
【日本維新の会】
「4、大きく改善必要」の理由 |
【国民民主党】
「4、大きく改善必要」の理由 |
【れいわ新選組】
「4、大きく改善必要」の理由 |
【社会民主党】 |
問2 4月から不妊治療の保険適用が開始されました。不妊・不育症患者の経済的負担について、現状の政策でも十分だとお考えですか?
1、十分(理由:)
2、十分ではないが現状のままでよい(理由:)
3、多少改善すべき(理由:)
4、大きく改善必要(理由:)
自由民主党 | 公明党 | 立憲民主党 | 日本共産党 | 日本維新の会 | 国民民主党 | れいわ新選組 | 社会民主党 | |
回答 | その他 | 3 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 |
<回答理由>
【自由民主党】
「その他」の理由 |
【公明党】
「3、多少改善すべき」の理由 |
【立憲民主党】
「4、大きく改善必要」の理由 |
【日本共産党】
「4、大きく改善必要」の理由 |
【日本維新の会】
「4、大きく改善必要」の理由 |
【国民民主党】
「4、大きく改善必要」の理由 |
【れいわ新選組】
「4、大きく改善必要」の理由 |
【社会民主党】 |
問3 不育症について、現状の政策でも十分だとお考えですか?
【自由民主党】
不育症の原因となる疾病に対する検査や治療のうち、有効性・安全性等が確立しているものは、保険給付の対象となっています。 また、保険適用を見据え、先進医療として実施される不育症検査の費用の助成、ピア・サポート活動等への支援等を実施する都道府県等への補助をはじめとする心理的な悩みに対する支援、さらには全国フォーラムや広報による普及啓発活動等に取り組んでいるものと承知しており、引き続きこうした支援を充実させていくことが重要と考えます。 |
【公明党】
「不育症検査費用助成事業」について、対象となる検査や、実施自治体の拡大を推進します。また、流産・死産等で子どもを失った家族が必要な支援につながるための仕組みを構築するとともに、グリーフケアやピアカウンセリング体制の充実を図ります。 |
【立憲民主党】
不育症治療の保険適用などの経済的支援などを進めて行く必要があると考えます。 |
【日本共産党】
不十分です。検査・治療にかかる費用への助成を拡充するとともに、不育症患者の方々への相談支援、治療と仕事の両立支援、心理的・精神的負担の軽減など、施策の充実が必要だと考えます。 |
【日本維新の会】
不育症検査費用の助成だけでは不十分である。 |
【国民民主党】
大きく改善が必要だと考えます。適切な保健指導や支援が提供されるよう、対策の強化について検討して参ります。 |
【れいわ新選組】
報道等によれば、妊娠前の検査やカウンセリングを通じた適切な管理で85%が出産できるとされており、不妊症治療と合わせて財政的支援が必要と考えます。 |
【社会民主党】 |
問4 貴政党のマニュフェストの中に、不妊・不育症患者(妊娠・出産を希望する方々も含めて)に関する政策が入っていましたら、教えてください。
【自由民主党】
下記項目を公約に掲げております。 |
【公明党】
●不妊治療の保険適用について治療の質の低下を招くことがないよう不断に検討し必要な制度改正を行うとともに、不育症検査費用助成事業の対象検査、実施自治体の拡大、ピアカウンセリング体制の充実、働きながら不妊治療できる環境づくりも推進します。 |
【立憲民主党】
不妊治療の保険適用を拡充します。男性不妊についてもカウンセリングを含めた環境を整備します。男女ともに利用できる不妊治療休暇を導入します。 |
【日本共産党】
不妊治療の経済的、精神的負担の軽減をはかります。保険適用の範囲の拡大が実現しました。引き続き経済的負担の軽減をすすめるとともに、女性の不妊専門相談センターの整備・拡充、リプロダクティブ・ヘルス&ライツにもとづいて女性の自己決定権を保障する立場から、カウンセリング体制を強化し、悩みや思いに寄り添ったアドバイス、支援ができるようにします。生殖補助医療においては、生まれた子どもの「出自を知る権利」保障など人権とリプロの立場をつらぬきます。 |
【日本維新の会】
不妊治療が保険適用になったことで、支援の対象外となってしまった効果的・先進的な治療に対する助成の再開・継続を検討するとともに、不妊治療分野における混合診療解禁を早期に実現します。また時間単位の有給取得を企業に奨励するなど、不妊症・不育症の課題と向き合い仕事と治療が両立できる環境整備に取り組みます。 |
【国民民主党】
不妊治療への公的支援をさらに拡充します。妊婦の新型コロナウイルス感染症対策(ワクチン優先接種や出産支援)を手厚くします。 |
【れいわ新選組】
子どもを持つことが経済的負担とならないよう、全ての人が不妊治療の選択ができる状況を整備すると昨年の衆院選来の「ジェンダー政策」で掲げております。 |
【社会民主党】 |
問5、不妊・不育症患者(妊娠・出産を希望する方々も含めて)に関する政策について、今後、国会等の場において、取り組んでいきたいとお考えでしょうか?
【自由民主党】
上記(問4で回答)の公約に沿って、取り組んでまいる所存です。 |
【公明党】
本年の通常国会においても、複数の公明党議員が、不妊治療への支援について政府に質問を行っています。例えば、不妊治療の保険適用の回数制限について、これまでの助成金の支給回数は一度リセットし、新たにカウントを始めるように、公明党議員が国会で質問。厚生労働大臣から前向きな答弁を引き出し、実現することができました。 |
【立憲民主党】
ぜひ取り組みたい(内容: 不妊治療の保険適用の拡充、不妊治療休暇の導入など) |
【日本共産党】
はい。特に保険適用後の実情をふまえ、実態と改善の方向について検討していきたいと思います。 |
【日本維新の会】
はい。 |
【国民民主党】
ぜひ取り組みたい(内容:不妊・不育治療時に仕事と治療が両立できる環境整備をはかります。) |
【れいわ新選組】
実際に不妊治療などにかかる費用面での支援だけではなく、なかなか治療の成果が出ないかたの仕事への両立支援、精神面でのケアができるような専門職の育成が必要と考えます。 |
【社会民主党】 |
問6 その他、不妊に関するお考えや、私どもの活動に関するご意見などございましたら、ご自由にご記入をお願いいたします。
【自由民主党】
貴法人の日頃のご活動、ご尽力に敬意を表します。 |
【公明党】
貴団体が2004年1月の設立以来十数年にわたり、不妊体験者による、不妊体験者のための、セルフ・サポート・グループとして取り組みを重ねて来られたことに、心から敬意を表します。 |
【立憲民主党】
立憲民主党は引き続き、不妊治療の保険適用の拡充、不妊治療と仕事が両立できる環境の整備など、子どもを望みながら授かることが難しいカップルを強力にサポートするための政策の実現に取り組んで参ります。 |
【日本共産党】
いつもありがとうございます。皆さまが、当事者の方々の切実な実態と要求をつかみ、積極的な取り組みをすすめてこられていることに敬意をもっています。 |
【日本維新の会】
不妊治療への保険適用が始まったが、まだ問題が内在している。良い制度にするために当事者の立場から、改善を提案していただきたい。 |
【国民民主党】
不妊などの取り組みに関して、女性が自己決定権に基づき心身ともに健康で生き生きと自立して過ごせるよう、総合的に検討する必要があると考えております。 |
【れいわ新選組】
国際的な不妊患者団体連合に参加している貴団体には世界的な不妊治療の動向や各国が抱える問題点について、より詳しいレポートなどを通じて啓発活動を行っていただければ幸いでございます。 |
【社会民主党】 |