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臨床倫理公開講座

「生殖補助医療をめぐる倫理」

「患者さんのHappyを一番に考えられるような医師になりたいと思いました。」(受講生の感想より)

主催:福島県立医科大学医学部 人間科学講座(生命倫理学分野)

開催日:2019年6月28日(金)

担当者の感想

福島県立医科大学医学部の人間科学講座で、今年も登壇の機会をいただき、2コマを担当しました。さらに今年はどなたでもご参加いただける「公開講座」になり、学生さん以外の方もご参加くださいました。
講義の冒頭にアイスブレイクを準備していたのですが、あろうことかその種明かしを最初に暴露してしまうというミスをして汗をかいてしまいましたが、そのおかげで場は一気に笑いで和み、アイスブレイクという意味では役割を果たすことができました。今年もディスカッションや個人ワークを交えた内容で講義を進めましたが、皆さん非常にまじめにディスカッションも発表も参加してくださって、とても嬉しく思いました。ワークショップ形式の講座は参加者によっては難しい場合もあるのですが、いつもこちらの福島県立医科大学の皆さんは前向きに熱心に参加してくださる方が多いと感じます。
そして、講義の最後にさらに嬉しいことがありました。一人の男子生徒が話しかけてきてくださり「周りに不妊治療をしている人はいますか?という質問に、手を挙げなかったんですけど、後から考えたら、もしかしたらうちの親戚にいるかと思って…」とのこと。お聞きすると、そのご夫婦は近頃養子を迎えられたそうです。それで「もしかしたら治療をしていたのかもしれないと思ったんです」ということでした。迎えられた養子は未就学児でとてもかわいく、よく一緒に遊んだりしているそうです。そこで彼の質問は「たぶん大きくなったら自分が養子だとわかってくると思うんです。その時自分は医者になっていると思うので、医者としてどういったサポートをしたらいいのか、アドバイスがあればと思って…」ということでした。
私の講義では養子のことはそこまで詳しくは触れないのですが、さまざまな患者の状況と心情、そして治療をする前や終わってからのことなどもお話しするため、きっと患者の立場や周囲のことを真剣に考えてくださったのだろうなと思い、本当に嬉しく、感動しました。私は「医者として、というよりも、親戚のお兄ちゃんとして、その子の話をなんでも聞いてあげてください。きっと、他の人に話しにくいこともあると思うので」とお伝えすると、「はい!」とさわやかな笑顔を見せてくれました。この学生さんをはじめ、皆さんが素晴らしいドクターになってご活躍される日を、今から楽しみにしています。
(担当:松本亜樹子/Fineスタッフ)




【受講者の感想(アンケートより抜粋)】

・アンケートを通して、不妊治療をしている方がどう思っているか知ることができ、もし将来不妊治療に従事する時には、わかりやすく説明する、メンタル面のフォローをするなど、気をつけていきたいと思いました。
・成功せずとも医師の存在は患者さんの心に残る。医者はすごいが人の人生に大きく関与する仕事だと自覚した。
・本当に素晴らしい授業でした。またどこかの時間にこのような授業をぜひ入れて欲しいです。
・今までは実感がわかなかったが、患者の気持ちを考えたり、実際の境遇を知ったりすることで、不妊治療患者に身近さを感じた。
・「不妊治療のゴール」の話はとても印象的でした。医学生、医師としては、妊娠・出産がゴールだと思っていましたが、それぞれの患者さんにとってゴールは異なり、そのゴールに導くことができる医師になりたいと思います。
・まず、現在の自分が不妊治療についてあまり知らないことがわかり、今日の講義で、とても多くのものを学ばせていただきました。患者さんのことを知れてこれを念頭において、今後の学生、医師生活をすごせること貴重なものにしていきたいです。
・貴重な講義をありがとうございました。「結果」の捉え方について考え方が大きく変わったように思います。患者さんのHappyを考えられる医師になりたいと思います。
・初めて知る情報が多くてとても有意義であった。不妊について今まで他人事であったが、自分も当人になる可能性もあるし、進んでいく道によってはそういったご夫婦を受け持つかもしれないので、積極的にもっと不妊について知っていきたい。
・不妊治療のゴールはどこなのか?それは夫婦の価値観や環境によっても変わると思いますが、ゴールを達成するためにも誠実に患者さんと接することが大切だと思いました。
・不妊治療が他人事ではなく考えなければいけない問題であると気づけた。そして社会にアンテナを張って動向に注意していきたいと思いました。また医療者として患者さんたちの望んでいることを知ることができて、気をつけなければならないと背筋が伸びる思いがしました。


【今回の講義内容についての5段階評価】
5段階評価

【これまでの関連レポート】

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http://j-fine.jp/activity/article/2018/09/fukushima20171124.html
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http://j-fine.jp/activity/article/2014/01/post-17.html

Fine (2019年10月29日)

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