「不妊治療中の心の葛藤と、それに対する向き合い方」
不妊治療中の心との向き合い方や仕事の両立についての体験談とその後のおしゃべり会でFine公認ピア・カウンセラーが進行役を務めました。
開催日:2013年10月26日(土)
担当者の感想
福島県で初の開催とのことでしたが、20名以上のご参加で多くは体外受精経験者で、ご夫婦で参加されている方もいらっしゃいました。
最初に福島県立医科大学 医学部産科婦人科学講座 医学博士の菅沼亮太先生より「後悔しない選択をするために」と題して、加齢による卵子の老化や精子についてと治療を早く始めることの大切さなどの講演がありました。
次に、私から「不妊治療中の心の葛藤と、それに対する向き合い方」と題して、Fineの紹介と体験談をお話ししました。体験談は、ステップアップするときの自分の気持ち、夫婦間の気持ちの共有をどうしたか、仕事との両立のための方法などを中心に、あまりしんみりしないよう、少しでも前向きに元気になっていただけるよう心掛けながらお話ししました。
講演中はみなさん真剣に頷いたり、時々笑顔を見せたりして聞いてくださいました。講演後に“元気が出た”“またがんばろうと思った”などのご感想をいただきました。
福島県の助成制度の説明の後、おしゃべり会を「一人目不妊」「女性限定」「それ以外」の3グループで実施させていただきました。
各グループにFine公認ピア・カウンセラーがファシリテーターとして、参加者のみなさんの治療に対する思いや職場環境や人間関係などについても共有できるよう進行させていただきました。それぞれ近い境遇の方たちのグループになったため、心の中の言葉を口にするたびに共感し、思いを共有し、笑顔になられていく姿が印象的でした。また今回はご夫婦1組もおしゃべり会にご参加くださり、他の方の情報や治療に対する気持ちを共有されていらっしゃいました。私は、女性限定グループに参加させていただきましたが、みなさん二人目をご希望の方たちで、一人お子さんがいるという状況の中での治療の時間を確保することの難しさや夫婦間での考えの違い、心の葛藤や悩みが共有できました。
今回の体験談発表やおしゃべり会への参加で、私自身一人目を授かるまでの治療や夫婦の葛藤を思い出し、今の自分の状況への感謝をあらためて実感し、二人目に対する考えが整理できたように思いました。
また首都圏とは違う地方の病院事情、共有の場の少なさなど、地方におけるFineの活動の大切さを改めて痛感しました。
今回の運営には多くの保健師さんが参加されており、スタッフとして総勢15名程度いらっしゃり、主担当の方のいろいろな思い、熱意、優しさを感じました。
福島県では不妊治療の相談を保健師さんが積極的に行なっているそうで、不妊当事者にとってはとても力強い存在のようです。
このような貴重な機会をいただき感謝申し上げます。ありがとうございました。
(担当:野曽原/Fineスタッフ)