「私の不妊体験と話すことの大切さ」「不妊カップルの心理サポート」
午前の「市民公開講座」で私の体験談、午後の「臨床懇話会」でピア・カウンセリングの現状などをお話しさせていただきました。
開催日:2014年7月20日(日)
担当者の感想
茨城県産婦人科医会様では毎年2回、一般の方が対象の「市民公開講座」と、医療関係者が対象の「不妊臨床懇話会」が開催されています。今年の「市民公開講座」は、連休中の1日でしたが、多くのご夫婦や女性の参加がありました。
今回のテーマは「輝く明日のために、これからのライフプランを考えよう」でした。
最初に、総合母子保健センター愛育病院副院長・産婦人科部長の安達知子先生から「産みドキ、育てドキは、働きドキ」-多様な人生の選択はもちろんOK、でも子供のいる人生を選択するなら!!- というタイトルでご講演。現在の生涯未婚率、年齢における出産率(一般において・ARTにおいて)などの具体的な数値や周産期医療に携わる先生のお考えなども交えてお話しになりました。
次に、獨協医科大学越谷病院泌尿器科教授の岡田弘先生から「男性不妊症の治療アップデイト」についてご講演。男性不妊外来の診察や手術の様子などを具体的にお話しになりました。
両先生のお話は一般の方にも大変わかりやすく、これからの妊娠・出産に向けての心構え、また男性不妊治療に向き合う意識、正しい知識を教えていただきました。ピア・カウンセラーとして活動する私にとりましても、勉強をさせて頂く大変有意義な時間となりました。
私からは「私の不妊体験と、話すことの大切さ」と題して、仕事と通院の両立の大変さ、治療中の気持ちのアップダウンの辛さ、そして治療終結に踏み切る気持ちの変化などの体験談を話しました。当時者として、今治療中の方々に心のケアとして「分かり合える人と‘話す’ということも一つの方法だと思います」とお伝えさせていただきました。
午後の「臨床懇話会」では、5名の不妊専門医療者の方々からの最新の医療情報交換がありました。私からは、医療現場における「ピア・カウンセリングの現状とニーズ」として、ご夫婦での来談が増えてきていること、男女の求めるニーズについてお話をしました。
今回初めて講演をさせていただきました。参加されている方々の真剣に聞いてくださるご様子を拝見できたこと、「当事者以外の関係者にも聞いてもらいたい」「もっと多くの人に聞いてもらいたい、聞いたら捉え方が変わるかも」などの感想をいただき、今後の自分自身のピア・カウンセラーとしての活動を更に考え直す、身の引き締まる機会となりました。本当に貴重な経験をさせていただけたと思います。
石渡産婦人科病院院長・石渡勇先生、銀座ウィメンズクリニック名誉院長・鈴木秋悦先生はじめ、座長の福地レディースクリニック院長・福地秀行先生など、ご準備に携わられたみなさまに感謝申し上げます。ありがとうございました。
(担当:青山 詠子/Fine公認ピア・カウンセラー)