「いつかは」「きっと」、こどもが欲しいあなたへ
横浜市妊活セミナー 〜正しく知ろう、妊娠・出産〜
横浜市こども青少年局主催の妊活イベントにて、NPO法人Fineが共催としてお手伝いさせていただきました。
主催:横浜市こども青少年局
共催:NPO法人Fine
開催日:2015年2月22日(日)
担当者の感想
横浜市こども青少年局主催のイベント「横浜市妊活セミナー ~正しく知ろう、妊娠・出産~」が2月22日、情文ホール(横浜市情報文化センター6F)にて開催されました。NPO法人Fineは、共催として、このイベントの企画・運営等を担当させていただきました。
今回のセミナーは、第1部は不妊治療専門ドクターによる講演、第2部は当事者同士のおしゃべり会、そして不妊スペシャリスト相談という内容。155人が来場し、カップルの参加者も多数いました。
セミナーは、横浜市こども青少年局 医務担当部長・辻本愛子氏のご挨拶からスタート。
浅田義正先生(医療法人浅田レディースクリニック理事長)が「今、知っておきたい卵子の話」をテーマに講演。女性は生まれたときに卵子の数が決まっていて、その数は年齢とともに減っていくこと、しかも毎月1個ずつではなく、砂時計のように徐々になくなっていくという話は特に印象的でした。また、最近話題の卵子がどれくらい残っているかを知るAMH(アンチミューラリアンホルモン)検査の話では、数値は個人差が大きく、数値が低くても妊娠の可能性があること、AHMは卵子の質と相関しないことなど、正しく理解するポイントが紹介されました。
岡田 弘先生(獨協医科大学越谷病院 泌尿器科主任教授)は「意外と身近な男性不妊のお話」をテーマに講演。不妊の原因の約半数は男性にあり、男性不妊は珍しいことではないこと、また精液検査で乏精子症と診断されて岡田先生の所を受診した患者のうち、約3割が正常値だったこと、35歳以上になると精子も老化する場合があることなど、興味深い話がたくさんありました。また、男性不妊の原因と治療法、無精子症の最先端治療であるMD-TESE(顕微鏡下精巣精子採取術)についても詳しく話してくださいました。
不妊治療の最前線で活躍するドクターならではの、基礎から最新の情報まで盛りだくさんの内容で、うなずきながら聞き入る参加者の姿も見られました。
休憩をはさんで第2部は、おしゃべり会。会議室に場所を移し、「治療前~人工授精」「体外受精・顕微授精」「40代」「二人目不妊」「二人の生活・悩み中」のグループに分かれ、思い思いに語り合いました。進行役は、Fine公認ピア・カウンセラーが務めました。
おしゃべり会と並行して、不妊症看護認定看護師さん、エンブリオロジスト(胚培養士)さんによる個別相談を行ないました。参加された方は、ふだん通院先ではなかなか聞けないことを聞いたり、受精卵の詳しい説明など、この機会に聞いていたようでした。
インターネットなどで多様な情報に触れる機会が多い現代、だからこそ正しい知識を得ることが大事とあらためて感じました。長年にわたり現場で不妊医療に携わる医師からの情報、また看護師さんや胚培養士さんの言葉、そして当事者同士の語り合いで、参加された方はご自身の妊活について考える機会になったのではないでしょうか。
横浜市様には、このような貴重なイベントをともに開催させていただきましたことを、あらためて感謝いたします。
横浜市「不妊・不育に関する相談」は、こちらをご覧ください。
http://www.city.yokohama.lg.jp/kodomo/katei/funin/soudan.html
また、横浜市発行の妊娠・出産に関する正しい知識の啓発のための冊子をFineで担当させていただきました。
『妊娠・出産 My Book』
http://www.city.yokohama.lg.jp/kodomo/katei/funin/mybook/20150225120128.html
撮影協力/高井太志
(担当:高井紀子/Fine スタッフ)