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第28回茨城不妊臨床懇話会

「私の不妊体験~今までとこれから~」
「私の不妊体験とピア・カウンセラーの活動で感じること」

私が不妊治療で体験したことや感じたことを中心にお話しさせていただきました。

開催日:2015年7月12日(土)

担当者の感想

茨城県産婦人科医会様では、毎年2回、一般の方が対象の「市民公開講座」と、医療関係者が対象の「茨城不妊臨床懇話会」を開催されています。毎回多くの方のご参加があるそうですが、今回の「市民公開講座」も日曜の早い時間にも関わらず、多くのご夫婦や男性、女性の方がお見えになっていました。
今回の市民講座のテーマは「不妊と向き合う選択肢」で、はじめに、埼玉医科大学産婦人科教授、石原理先生から「生殖医療の現在と未来」のご講演がありました。世界の中での日本の生殖医療の特徴についてや、患者年齢と生殖医療の現実などについて、データなどを使って分かりやすくお話し頂きました。続いて、さめじまボンディングクリニック院長の鮫島浩二先生から「子どもを育てる、もう一つの選択肢、特別養子縁組」のご講演では、先生が取り組まれている、特別養子縁組の現状について詳しくお話し頂きました。養子縁組という取り組みが日本ではかなり遅れていることや、児童相談所の問題点など、大変考えさせられました。
両先生のお話から、不妊治療をするときには、当事者自らが知っておくべき知識と選択肢を広げておくことの大切さについて考えさせられました。授かること、産むこと、育てることについての選択肢は1つではない、と再認識する貴重な時間となりました。
私からは、「私の不妊体験~今までとこれから~」というタイトルで、治療中の辛かったこと、振り返ってみて感じることなどをお話しさせて頂きました。また、テーマである「不妊と向き合う選択肢」について、「選択肢は十人十色であって、他の誰とも同じでなくても、ご夫婦で納得できる選択をすることが後悔の少ない選択になるのではないか」と私の経験から考えていることをお伝えさせて頂きました。

午後の「茨城不妊臨床懇話会」では、7名の医療者の方々からの最新医療の情報交換がありました。その他に、Fineのピア・カウンセラー養成講座でもお世話になっている東京HARTクリニック 平山史朗先生からは「不妊治療の限界とカウンセリングについて」の特別講演がありました。ピア・カウンセラーとして活動していく上でも大変勉強になりました。何事にも初めから決めつけないこと、治療の終結は新たな人生の始まりではある、というお話は特に心に残りました。そして私からは、「私の不妊体験とピア・カウンセラーの活動で感じること」をお話しさせて頂きました。特に、「不妊体験は、たとえ妊娠・出産を経ても時として心に残ったままになることがあり、サポートが必要である」ことについてお伝えさせて頂きました。

今回このような大きな場で、初めて講演させて頂きましたが、皆さまが真剣に耳を傾けてくださる姿に接し、身の引き締まる思いでした。また先生方のお話は、いずれも大変勉強になりました。この貴重な体験を通して、今後も気を引き締めて勉強を重ね、活動していきたいと改めて思いました。
石渡産婦人科病院院長・石渡勇先生、小塙医院理事長・小塙清先生はじめ、座長のいがらしクリニック院長・五十嵐俊夫先生など、ご準備に携わられた皆さま、ご参加頂きました皆さまに心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
(担当:岡田 麻衣子/Fine公認ピア・カウンセラー)


Fine (2015年9月10日)

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