不妊治療とサポートの必要性~当事者としてお伝えしたいこと~
不妊の心理に関する専門家を養成する日本生殖心理学会様の「生殖心理カウンセラー養成講座」において、当事者に必要な支援や心理サポートの重要性についてお話しさせていただきました。
主催:日本生殖心理学会
開催日:2015年8月23日(日)
担当者の感想
日本生殖心理学会様では、不妊の心理の専門家を養成する「生殖心理カウンセラー養成講座」を毎年実施されています。そのカリキュラムの中には「不妊当事者の声を聴く」という1コマを設けられ、毎年Fineにお声をかけていただいています。当事者からの体験に基づいたメッセージを聴くことにより、治療による心の変化や支援について考えていくことを目指されているそうです。
今回その担当をさせていただくにあたり、私は「不妊治療とサポートの必要性~当事者としてお伝えしたいこと~」というテーマで、治療当時は仕事との両立に悩んだことや治療の終結についての体験、そして不妊(体験)が人生に深く関わるからこそ大切となる心理サポートについてお話しさせていただきました。
受講者の皆さんは、心理サポートの援助職としてクリニックで勤務にあたられている方が多く、仕事でお忙しい中、専門分野の学びのためにお集まりになられた方々です。少人数の講座でしたので、私が夫婦のエピソードを話した際、思わず受講者の方と目で笑いあうような大変近しい距離でお話をさせていただくことができました。
自分の体験を一般化しながらお話しすることはとても難しいことですが、「不妊当事者支援」という同じテーマで活動する者同士、不妊が当事者に与える影響や支援について一緒に考え、今後の業務に活かしていただける時間となりましたらうれしいです。
お声かけいただきました平山史朗先生、並びに事務局の方には、細やかなお気遣いをいただき、ありがとうございました。
(担当:中辻尚子/Fine公認ピア・カウンセラー)
■今回の講演内容についてご意見、ご感想(抜粋)
・当事者の正直なお気持ちをきかせて頂ける機会は本当に有難いです。
・語られる言葉は聞き手にも伝わるようにきっと整理してくださっているのだと思いますが、同時に素直なお気持ちでもあるのだろうな、と感じられました。
・丁寧に自分達のこと、不妊のことを伝えたい、という気持ちと伝える努力、工夫をされているのだなと感服しています。
・治療開始時~終結、その後の生活での内容や気持ちを丁寧にお話し頂き、ありがとうございました。
■今回の講義を受けて、あなたの中で変化はありましたか?(抜粋)
・一人一人、感じ方、状況などは異なることを、改めて実感しました。
・「私は私にできることをしているだけ」というハチドリの一言に励まされました。
・改めて患者さんの気持ちを振り返ることができました。
■次回はどのようなものを望みますか(抜粋)
・治療はしたが最終的に子どもを授からないまま終結した方のその後が知りたいです。
・さまざまなご体験、ぜひ聴かせていただきたいです。
【今回の講義内容についての5段階評価】