「仕事と不妊治療の両立」
栃木県では、不妊治療と仕事の両立に悩む従業員への支援を広げるため企業内担当者に向けたセミナーを開催され、ピア・カウンセラーが講師として登壇しました。
開催日:2015年11月26日(木)
担当者の感想
このたび栃木県保健福祉部こども政策課では、仕事をしながら不妊治療を受けている現状を理解していただくため、「企業向け 妊活応援セミナー」を開催されました。対象者は、従業員の衛生管理や福利厚生を担当される方々となっており、このような企業内職務関係者に向けた不妊治療と仕事の両立の啓発事業は大変先駆的な取り組みであると感じています。
セミナーの内容は、まず、中央クリニック 院長 本山光博先生から、不妊や不妊治療の現状について、詳しくまた大変わかりやすいお話がありました。企業内では仕事をしながら不妊治療を受けている従業員の支援については、これからという状況が多いのではないでしょうか。本山先生のお話で、参加者の皆様が、不妊に関する基本的な知識を得て、少しでもご理解いただける職場が増えてくれたら嬉しく思います。
その後、私より「仕事と不妊治療の両立」というテーマでお話をさせていただきました。治療との両立に悩み退職した経験のある一当事者として、そして、ピア・カウンセラーとして、体験談もまじえながら、職場の中に当事者が実は身近にいること、また両立の難しさを少しでも具体的に皆さまにイメージしていただけることを目指し、内容を構成しました。
研修の最後には、県の特定治療支援事業のご担当者より、特定不妊治療費の助成制度についてのご説明と不妊専門の相談窓口のご案内がありました。大変わかりやすく、私もとても勉強になりました。そして、栃木県様では、不妊の支援事業や啓発事業のメニューが多様であることを感じました。
働きやすい環境づくりのひとつの要素として、これから少しづつでも職場の中に不妊治療と仕事との両立への支援の動きが広まって欲しいと心から思います。
最後に、このような貴重な機会にお声かけいただきました、栃木県保健福祉部こども政策課関係者の皆さまに、心から感謝申し上げます。今後も、さまざまなニーズをもつ不妊当事者の支援に、ぜひお力添えをいただけましたら幸いです。ありがとうございました。
(担当:中辻 尚子/Fine公認ピア・カウンセラー)