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平成27年度不妊相談従事者研修会(千葉県)

不妊当事者が求める支援

体験談がとても印象に残りました。これが全てではないですが、治療を受けている方の感情というものを知ることができました。(参加者の感想)

主催:千葉県健康福祉部児童家庭課

開催日:2015年12月10日(木)

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【吉田丈二先生と今井】

担当者の感想

千葉県では毎年、不妊相談に従事されている各自治体・医療者の方々に対する研修会を実施されています。参加者の多くは保健師・看護師という医療の専門家でした。
最初に東京歯科大学市川総合病院リプロダクションセンター長の吉田丈児先生から不妊・不育症についての講演がありました。特に不育症に関してとても丁寧にお話いただけ、このような情報が患者に行き渡れば、不育症の不安が軽減され、しっかりと向き合って出産までの日々を過ごせるのではないかと感じられる内容でした。
続いて、私の不妊体験をお話しさせていただきました。また、ピア・カウンセラーとして気持ちを傾聴することを基本に相談を受けていますが、その中で感じる当事者の心理、希望する支援についてと、相談の場面において特に男性不妊・不育症の相談と電話相談を受ける時の留意点についてお伝えしました。最後に事前にいただいていた質問にお答えしました。
皆さま熱心に耳を傾けてくださり、アンケートにはたくさんのコメントもいただきました。大変貴重な経験をさせていただき、ご担当者様、参加いただいた皆さまに感謝の気持ちでいっぱいです。
(担当:今井 万里子/Fine公認ピア・カウンセラー)

参加者アンケート

■今回の講演内容についてご意見、ご感想(抜粋)
・当事者の思いや治療を受ける間の気持ちの過程を具体的に知るのは初めてだったので良い機会だった。
・精神的なケアがとても大切だということを改めて感じました。
・他のスタッフも今回のような講演に出席できたら、よりよいケアができ、患者さまの負担が軽減できると思います。
・どのような葛藤、どのような思いを持って治療に臨まれていたのか、また決心してこられたのかを聞けたことはとても有意義に思いました。
・男性不妊を女性が悩むことについて改めて考えることができました。

■今回の講義を受けて、ご自身の中で変化はありましたか?(抜粋)
・当事者の方が求めているもの、寄りそう気持ち・温かい気持ちを伝えていければと思います。
・不妊は誰にでも起こること、もっと社会の理解が進むような取り組みはどうしたら良いのか考えたいです。
・ただ話を聴いていくこと、正確な情報を伝えること、支援の根幹を学べたように思う。
・思春期教育に取り入れたいと思う。
・不妊は罪悪感や劣等感を抱くべきことではなく「単なる事実」として認識すること。今までそのように考えたことはなかったのですが、大切だと思います。

■次回はどのようなものを望まれますか (抜粋)
・市町村における不妊・不育への取り組み例の紹介。
・具体的なケース検討。
・当事者のグループワークの運営について詳しく知りたい。
・地域ごとの住民向けの講演会をお願いしたい。
・いろんな方の体験談を聞いてみたいと思います。

Fine (2016年10月24日)

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