活動を知る

(第12期)生殖心理カウンセラー養成講座・(第11期)生殖医療相談士養成講座

不妊体験者としてお伝えしたいこと

生殖心理カウンセラー養成講座・生殖医療相談士養成講座(合同開催)にて、不妊体験者として医療者やカウンセラーに求めるサポートやセルフサポートグループの役割などについてお話しさせていただきました。

主催:日本生殖心理学会

開催日:2017年7月1日(土)

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担当者の感想

日本生殖心理学会主催の生殖心理カウンセラー養成講座・生殖医療相談士養成講座(合同開催)のカリキュラム「不妊体験者の声を聴く」にて講義をさせていただきました。
最初に、不妊当事者のセルフサポートグループであるFineがどのような理由でどんな活動をしているのかを紹介し、その後、私自身の不妊体験から、医療者やカウンセラーに求めるサポートについてお話ししました。
私自身も現在はピア・カウンセラーとして活動しており、サポートを受ける側とサポートする側の両方を経験しています。その立場から、相手のためを思って発した言葉が時としてサポートする側の自己満足になり、その結果相手を傷つけてしまうことになる場合もあるとお話ししました。
このことは講義の中で私がいちばん伝えたかったことですが、終了後に書いていただいたアンケートでも、その部分を敏感に感じ取ったたくさんの感想をいただき、大変うれしく思いました。
また、受講された方が講義中にご自分の活動についてお話ししてくださったり、終了後に個別にお声がけいただいたりして、不妊で悩んでいる人と真摯に向き合おうとしていらっしゃる皆さまの姿勢を強く感じました。
不妊で悩んでいる人を真剣にサポートしようと思われている方がたくさんいらっしゃるのは、不妊当事者としてとてもありがたいと思いました。
皆さまに話を聴いていただく機会をくださり感謝しています。
(担当:辻 英美/ Fine公認ピア・カウンセラー)


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参加者アンケート

■今回の講演内容についてご意見、ご感想(抜粋)
・患者様サイドの気持ちや考えをリアルに教えて頂けて理解を深めることができました。今後もさらに学習し、学びを深めたいと思います。
・治療を受ける時から治療中、治療を止めるまでの心の変化を細かく聞ける機会はないので、とてもためになりました。
・なかなか実体験されている、且つ子どもがいない人生を選択された方のお話を聞くことがないので、とても貴重な時間でした。
・私もつらい体験として感じた内容をカウンセリングの場で発していたと気づきました。寄り添うことはやはり難しいことですが、いつも意識(相手の気持ち)していきたいと思いました。
・お一人お一人ちがう体験をお持ちで、日々患者様と接する上で、背景を考えるいい機会になりました。
・不妊治療法体験者として、又、カウンセリングのトレーニングを受けご自身の内面と向き合ってこられたことをお話しくださって、とても貴重なお話を伺えました。

■今回の講義を受けて、あなたの中で変化はありましたか?(抜粋)
・カウンセラーとして発する一言の重みを今一度振り返り、責任と傾聴を意識したいと思います。
・悲しみに寄り添うことの大切さをあらためて思い起こすことができました
・やはり患者に対して発していた言葉の中に適切でなかった言葉があったことを確認させられた。もっとたくさんの人の講義を受けて一つでも一言でも役に立てるようになりたい
・「患者さんの気持ちに寄り添えていたのかな」とドキッとさせられました。このことを忘れずに、また患者さんにお会いしたいと思います。
・医療者の言葉ひとつでこんなにも当事者の方のお気持ちを傷つけてしまうのだなと改めてカウンセリングの難しさを感じたとともに「相手の求めていることをくみ取る」「肯定する」という言葉だけでなく、態度、笑顔など、大切な姿勢がたくさんあると学びました。生かしていきたいと思います。
・言われて落ち込んだ言葉を言ってしまったことがあったので、今後に役立てていきたいし、スタッフにも周知したいなと思いました。また看護師の笑顔が治療中の方をとても癒すことができると知り、自分の笑顔を大切にしたいと思いました。

■次回はどのようなものを望みますか(抜粋)
・いろいろな形での不妊体験者の気持ちが聞ける機会があればありがたいと思いました。
・不妊体験者の話をもっとたくさん聞きたい
・クリニックや看護師に対する要望
・同じものが良いです。内容が同じでも語る人のストーリーは違うものなので。当院のスタッフさん看護師さんにも最後の「今日は寒いですね~」という何気ないけれど、心のこもった一言は何よりも救われる嬉しいことということを伝えたいと思います。これからも伝えて頂きたいです。
・経験者の方だけでなく、ご家族(夫や祖父母、子ども)のお話を伺いたいです
・1、不妊治療体験者のお話を(カウンセラーに必要な基礎知識・教養・哲学として)お聴きする機会をいただきたいです。2、自身には不妊治療経験が「ない」カウンセラーが如何に不妊治療にまつわるカウンセリングに携わり得るのかのご講義をいただきたいです。
・ピア・カウンセリングをどのように行っているのかなど


【今回の講義内容についての5段階評価】
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Fine (2017年8月 1日)

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