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不妊に関する市民公開講座/第35回茨城生殖医学懇話会

嫌な自分との闘い

7年にわたる不妊治療中、「妊娠しない」という一つの事実から派生するさまざまな気持ちと、それを持つ自分への嫌悪にどうつきあったのかをお伝えしました

開催日:2018年12月16日(日)

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担当者の感想

茨城県産婦人科医会様では毎年2回「市民公開講座」「茨城生殖医学懇話会」を開催されています。
今回のテーマは「不妊治療~心と体の管理~」で、私を含めて4つの講演がありました。

最初に、私から「不妊治療~嫌な自分との闘い~」と題し、不妊経験者として治療中の自身の感情について講演しました。妊娠しないという一つの事実からそれに伴うキャリアや人間関係の問題、負の感情ばかり持つ自分への嫌悪、メンタルコーチとの出会いによる気持ちの変化をお話ししました。がんばっている不妊治療中の方に温かいものをお届けできていたら嬉しく思います。

続いて、元ハーバード大学客員研究員 医学博士 天海 智博先生の「失敗しない妊活サプリメントの上手な摂り方」について講演がありました。イソフラボンは妊娠出産に不可欠であることをわかりやすくお話いただきました。

三題目、慶應義塾大学医学部 産婦人科学教室 准教授 阪埜 浩司先生の「子宮移植の現状と課題」では、子宮移植が現実的なものになってきていることを講演してくださり、この治療を必要とされる方に早く届く日が来ることを祈りながらお聞きしました。

最後に、統合医療 クリニック徳 院長 高橋 徳先生の「愛と健康とオキシトシン」の講演がありました。オキシトシンのお話は大変興味深く、自身の不妊治療中は不妊ストレスからオキシトシン不足となりさらに妊娠しにくくなっていたのかもしれないと思いました。

どの先生方の講演も副題の「心と体の管理」にふさわしく、日々、研究や臨床にあたる先生方の発表に感銘を受けました。私も不妊経験者であるピア・カウンセラーとして不妊治療にメンタルの部分で貢献していきたいと決意を新たにしました。

午後は、医療関係者が対象の「第35回茨城生殖医学懇話会」で発表しました。
私は午前の内容に加え、将来、自身が治療中に願っていた「クリニック内におけるホッとできる場所」を提供することに不妊治療経験者として貢献出来たらという思いをお伝えしました。

不妊に関するこのような講座は残念ながら多いとは言えず、不妊治療中の方にとってはとても貴重な講座だと思います。茨城県産婦人科医会をはじめ、石渡産婦人科病院 院長 石渡 勇先生、医療法人小塙医院 理事長 小塙 清先生、今回司会をしてくださったつくばARTクリニック院長 吉田 丈児先生に感謝を申し上げるとともに、この会に演者として参加できたことを光栄に思います。ありがとうございました。
(担当:間瀬三枝子/Fine 公認ピア・カウンセラー)

Fine (2019年3月15日)

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