担当者の感想
国際医療福祉大学大学院は、日本の保健・医療・福祉の分野において、指導的な役割を担うことが期待できる高度医療専門職の人材を集め育成することを願って1999年に開設されたそうです。仕事を持つ社会人にも十分な研究環境を提供できるよう、さまざまな配慮をした、他に類を見ないユニークな大学院で、現在、大学卒業後すぐに進学した院生はもとより、すでに医療福祉の現場で働いている社会人の院生も多く学んでいらっしゃるそうです。実際私が存じ上げている胚培養士さんの中にも、社会人としてこちらの学校で学ばれたという方がいらっしゃいます。働きながら大学院に通うということは、並大抵の努力ではないだろうと拝察され、その向上心の高さに頭が下がるばかりです。今回その大学院に講師としてお声がけをいただいたことは大変光栄で、ありがたく思いました。
この大学院の特徴の一つは、日本各地のキャンパスを同時双方向遠隔授業システムで結び、複数のキャンパスで授業をリアルタイムで受講できること。さらにビデオ・オン・デマンドに対応している科目は期間限定でWeb上で授業を受けることもできるため、仕事の都合でどうしても授業に出られなかった場合でもフォローアップができることです。これは素晴らしいことだと思います。しかし講義をする側としては、目の前に生徒さんが少ない(場合によっては目の前にはゼロということもあるとのこと!)と生の反応が得られないため、このまま進んでよいのか、質疑はないのか、などが気になるところです。まして私の講義スタイルはワークショップ形式で、やり取りをすることも多いため、「もしも一人もいなかったらどうしよう」と、ちょっと戸惑いを感じました。幸いにして数名の方が東京の教室で受講してくださり、インタラクティブで進めることができ、ホッとしました。今回は胚培養士だけでなく、コメディカルの方もとても熱心にご参加いただき嬉しく思いました。
このような貴重な機会をいただけたことに、お声がけくださった山王病院の院長で国際医療福祉大学大学院 生殖補助医療胚培養分野責任者でいらっしゃる堤 治先生に心から感謝いたします。
(担当:松本亜樹子/Fineスタッフ)