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第67回日本生殖医学会学術講演会・総会

「患者の立場から見た日本の不妊診療の保険体系」

シンポジウム4「さまざまな視点からみた日本の不妊診療の保険体系の現状と課題」で「患者の立場から見た日本の不妊診療の保険体系」について講演。Fineが実施した「保険適用後の不妊治療に関するアンケート2022」を踏まえてお話ししました。

主催:日本生殖医学会
第67回日本生殖医学会学術講演会・総会

開催日:2022年11月3日(木・祝)

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担当者の感想

第67回日本生殖医学会学術講演会・総会のプログラム シンポジウム4「さまざまな視点からみた日本の不妊診療の保険体系の現状と課題」で「患者の立場から見た日本の不妊診療の保険体系」について講演しました。
このシンポジウムは東京大学大学院医学系研究科産婦人科学講座の廣田泰先生と、横浜市立大学大学院医学研究科産婦人科学講座の倉澤健太郎先生の座長のもと、5名の演者がそれぞれの立場からの発表と、会場も交えてのディスカッションを行なうものです。
まず、座長の廣田泰先生から「各国の不妊診療の保険体系の比較」と題して基調講演が行なわれ、世界各国の保険診療の違いなどのご発表がありました。諸外国の保険診療体系が一覧表でわかりやすく示されとても勉強になるとともに、「日本もようやく諸外国の実情に追い付いてきたといえるかもしれない」という廣田先生のお言葉にもしみじみうなずきました。
次は、Taiwanese Society for Reproductive MedicineのHsin-Yi Ho先生から「Taiwan Insurance System for Infertility Treatment in Taiwan」と題しての講演がありました。台湾の保険診療の仕組みについてのお話でしたが、台湾と日本とでは金額や治療方針に違いがあるように感じました。
3番目は、座長の倉澤健太郎先生から「産婦人科学講座わが国における不妊診療の保険適用化への歩み」と題しての講演でした。倉澤先生は、厚生労働省に出向されていたご経験がおありなので、国の方針や制度にもとてもお詳しく、私も厚生労働省の委員会などでご一緒させていただいていますが、いつも医療と国の両方のお立場でお話をされるので、そのお話はわかりやすく説得力があります。
4番目は、私から「患者の立場から見た日本の不妊診療の保険体系」と題して、Fineが2022年6月から10月まで実施し、約2000人の声を集めた「保険適用後の不妊治療に関するアンケート2022」の集計結果を速報としてお伝えしました。会場の皆さまから、講演中、またシンポジウムが終わった後などにご質問やコメントをいただき、回答のまとめ方についてのリクエストもいただきました。さらに「正式なプレスリリースをお待ちしています」というお声もたくさんいただき、医療者の皆さまの、保険適用に関する患者の動向や思いについてのご関心の高さに驚き、ありがたく思いました。
最後に蔵本ウイメンズクリニックの蔵本武志先生から「不妊クリニックからみた不妊治療の保険適用と課題」と題しての講演がありました。その中で院内の患者さんに向けてのアンケートを実施された結果のご発表をされていたのですが、Fineのアンケートと近い結果が出ていたのを拝見し、やはり患者の声は同じなのだなと思いました。
2022年4月から実施された不妊治療の保険適用は、さまざまな影響を引き起こし、まだ混乱している部分もあると思いますが、それぞれのご発表やディスカッションを通して、医療者の皆さまは、そのような中でも、患者のためになることをと願って日々活動してくださっていることが伝わり、とてもうれしく思いました。
このような学会にお声がけいただき、演者として参加させていただけたことを大変光栄に思います。
(担当:松本 亜樹子 / Fineスタッフ)

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Fine (2022年11月21日)

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