「生殖補助医療をめぐる倫理」
「Happy・ゴールに関する考え方は、医師にこそ必要だと思う。患者さんとの接し方や医師自身の人生設計においても響くものだと思う」(受講生の感想より)
主催:福島県立医科大学医学部 人間科学講座(生命倫理学分野)
開催日:2018年6月29日(金)
担当者の感想
今年も「福島県立医科大学医学部 人間科学講座で今年も登壇の機会をいただきました。今年度も昨年度に引き続き、倍の時間である2コマを担当させていただけ、更に学内のどなたでもご参加いただける「公開講座」としての講義でした。おかげで学生さん以外の方もご参加くださいました。
今年の内容は、昨年同様「生殖医療のトピック」や「倫理に関すること」も取り扱い、昨年実施したFineのアンケート結果も紹介しました。講義だけではなく、皆さんにも書いたり、ディスカッションをしたりして参加していただくワークショップ形式です。今年の受講生の皆さんは女性の姿が目立ち、こうしたところにも女性活躍が感じられ、嬉しく思いました。「患者の気持ちを考える」というワークでは、思った以上にいろんなケースの患者の気持ちを想像して記入され、ディスカッションでも「まだ結婚も考えたことないし…」と言いながらも、一生懸命考えて話している様子も見受けられ、感銘を受けました。ご参加くださった医学生の皆さんが、この後の学びを経て、素晴しいドクターとなりご活躍される日を楽しみにしています。
(担当:松本亜樹子/Fineスタッフ)
<これまでの関連レポート>
http://j-fine.jp/activity/article/2018/09/fukushima20171124.html
http://j-fine.jp/activity/article/2016/12/fukushima20161125.html
http://j-fine.jp/activity/article/2015/12/fukushima20151204.html
http://j-fine.jp/activity/article/2014/12/fmuac141128.html
http://j-fine.jp/activity/article/2014/01/post-17.html
■受講者の感想(アンケートより抜粋)
・知らなかったことが多くあり、自分についても医者になったときの対応もしっかり考えるきっかけになりました。
・知らないことが多く、とても勉強になりました。妊娠は本当に奇跡で、自分が生きている事も奇跡なのかなと感じました。生まれてくる子供達が悩んだり、苦しまないようにしっかり考えていかなければならないと思いました。
・不妊治療を受ける患者の心理状況について知ることができ、今後医師となる上で、非常に有用だと感じます。
・治療を続けるかどうかの選択肢を提供することも、医師に必要なのだと分かりました。
・「妊娠出産した」「妊娠出産できなかった」が必ずしもHappy、Unhappyに一対一対応する訳ではないというのが目からうろこでした。不妊治療のゴールが必ずしも「妊娠出産できる」ことではなく、医師も何よりも治療を受ける人が納得できることなんだと知ることができたのは、医師になる者としてはとてもためになりました。
・医師でない側の視点を失わないようにしたいという想いが強まりました。
・授業やテレビ等で不妊に関する事を知ることがあったが、実際の声を聞くことがなかったので新鮮でした。